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2021年01月13日 17時47分

「嫁のモノは、私のモノ」次々に転売する義母が止まらない! 罪に問える?

「嫁のモノは、私のモノ」次々に転売する義母が止まらない! 罪に問える?
写真はイメージです(【IWJ】Image Works Japan / PIXTA)

「義母が勝手に私物を転売しています。罪に問えないのでしょうか」。夫と別居中だという女性から、弁護士ドットコムにこのような相談が寄せられている。

相談者によると、夫は不倫に走り、勝手に家を出ていったという。そのため、今は別居中だが、そんな中で義母がチャイルドシートや抱っこひもなどをアプリで売っていることが分かった。

義母が売っているものは、いずれも夫と結婚する前に相談者が買ったものだ。相談者が結婚前に買ったものを勝手に他人に売ったり、あげたりする行為は法的に問題ないのだろうか。吉田要介弁護士に聞いた。

●義母の行為は「窃盗」にあたる?

ーー相談者が結婚前に買ったものを勝手に転売する義母の行為は、法的に問題ないのでしょうか。

相談者が結婚前に買ったものは、相談者の固有の財産です。そのため、それを勝手に転売する行為は、盗んで売却する行為として、窃盗罪(刑法235条)が成立します。

もっとも、「法は家庭に入らず」という思想のもとに、刑罰よりも親族間の規律に委ねるのが望ましいという政策的考慮がなされる場合もあります。

親族間の窃盗についても、このような政策的考慮から、配偶者、直系血族または同居の親族との間での窃盗は、その刑を免除し、同居していない親族との間での窃盗は告訴が必要であるという「親族間の犯罪に関する特例(刑法244条1・2項)」があります。

「刑の免除」とは、犯罪が成立して有罪となっても、刑罰が科されないというものです。

ーー義母と同居しているか否かによって、結論は変わるのでしょうか。

はい、変わります。

義母と相談者が同居している場合、義母は「同居の親族」にあたります。そのため、義母が相談者が結婚前に買ったものを勝手に転売する行為については窃盗罪が成立しますが、刑が免除されることになります。

一方、義母と相談者が同居していない場合、義母は「同居していない親族」にあたります。そのため、相談者が告訴すれば窃盗罪が成立します。刑が免除されることもありません。

●売り飛ばされたものを取り戻せる?賠償請求は可能?

ーーすでに売り飛ばされてしまったものを取り戻すこと、あるいは賠償を求めることはできるのでしょうか。

売り飛ばされたものは盗品にあたります。よって、被害者である相談者は、盗難のときから2年間であれば、そのものの返還を請求することができます(民法193条)。

ものの返還がなされない場合、義母が相談者が結婚前に買ったものを勝手に転売する行為は民事上違法な行為ですので、義母に対して、不法行為として、勝手に転売されたものの価額相当の損害賠償を請求することができます。

取材協力弁護士

吉田 要介弁護士
千葉県弁護士会所属。日弁連子どもの権利委員会事務局次長、千葉県弁護士会刑事弁護センター委員。法律を「知らないこと」で不利益を被る人を少しでも減らすべく、刑事事件、少年事件、家事事件、一般民事事件等幅広く手がけ、活動している。

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