お笑いトリオ「我が家」の杉山裕之さんが、スーパーで食料品を万引きしたとして、窃盗の疑いで書類送検されたことが10月14日に報じられました。
報道によると、杉山さんは9月15日、東京都目黒区のスーパーのセルフレジで、一部の商品のバーコードを通さずに袋に入れ、ウインナーなど7点(計1189円)を持ち出した疑いが持たれています。
杉山さんは容疑を認め、「最近収入が少なくなり、不安な気持ちがよぎり、少しでも所持金を残したい気持ちになった」と話しているといいます。
書類送検の後、杉山さんはどうなるのでしょうか。起訴される可能性はあるのでしょうか。簡単に解説します。
●書類送検とは?
警察は、犯罪の捜査をしたときは、原則として事件を検察官に送らなければなりません(刑事訴訟法246条)。
逮捕・勾留せず、在宅のまま事件を検察官に送ることを、一般に「書類送検」と呼びます。
つまり、警察が捜査した事件が検察に送られるのは原則通りの処理であり、書類送検されたからすごく重い罪である可能性が高まった、というようなことではありません。
●その後どうなる?
検察官は、補充捜査などを行ったうえで、事件をどう処理するかを決めます。
処分は大きく分けて3つです。
起訴しない「不起訴」、法廷を開かずに書面だけで罰金を科す「略式起訴」(同法461条)、公開の法廷で裁判をする「公判請求」です。
なお、略式起訴ができるのは、本人が同意した場合に限られます(同法461条の2)。
どれになるかは、前科・前歴と、店に被害を弁償したかどうか、という点や、被害額、犯行の態様なども考慮されます。
前科も前歴もない初犯で、被害額も少なければ、不起訴(起訴猶予)となる可能性が高いと考えられます。
店に代金を弁償していれば、なおさらその可能性が高いと思われます。
初犯でなければ、処分は重くなっていきます。
窃盗罪の法定刑は「10年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金」です(刑法235条)。
万引きを繰り返すと、まずは略式起訴で罰金刑となることが多い傾向にあります。
その後、さらに罪を犯した場合は公判請求されて執行猶予つきの判決、それでもさらにその後罪を犯してしまうと公判請求されて実刑、と、段階を踏んで重くなることが多いです(必ずこの順に進むというわけではありません)。
杉山さんの前科・前歴や、店に弁償したかどうかは報じられていません。
初めての万引きなのか、過去にも処分を受けたことがあるのかで、今後の処分は変わることになります。
小倉匡洋(弁護士ドットコムニュース編集部記者・弁護士)