「もっと早く公表してほしかった」
人気コンテンツ「ウマ娘 プリティーダービー」初の海外ライブが、開催直前になって中止されることが決まった。
運営は10月20日、出演者らが公演に必要な米国ビザを取得できなかったとして、同月22、23日に予定していたロサンゼルス公演を断念すると発表した。
現地観覧チケットやJTBのオフィシャルツアーなどは払い戻される。一方、個人で航空券やホテルを手配したファンへの補償については「検討しております」としており、具体的な対応は明らかになっていない。
なかには渡米の準備を進め、すでに現地入りしたファンもいるとみられる。
SNSでは渡航費も含めて「全額補償してほしい」といった声が上がるほか、ビザの問題が初めて公表されたのが公演3日前だったことから、「もっと早く公表してほしかった」と運営の対応を疑問視する声も相次いでいる。
「ウマ娘」は、実在する競走馬をモチーフにしたキャラクターを育成するゲームなどを展開する人気コンテンツ。今回の公演は、キャラクターを演じる声優たちが歌やパフォーマンスを披露する大型ライブイベントで、「ウマ娘」初の海外公演として期待を集めていた。
●公演2日前に中止決定、米国ビザ取得できず
運営の発表によると、スタッフや関係各所と開催に向けた調整を続け、「あらゆる方法を模索」したものの、公演に必要な米国ビザを取得できなかったという。
運営は「苦渋の決断ではございますが、公演の実施を断念せざるを得ない状況となりました」と説明。開催直前の案内になったことを謝罪した。
中止に伴い、現地観覧チケットと配信チケット、ライブビューイングのチケットを払い戻すほか、航空券や宿泊などがセットになった「ウマ娘 × JTB 7th EVENT “THE STAGE” in LOS ANGELES OFFICIAL TOUR」についても払い戻すとしている。
一方、問題となるのが、公式ツアーを利用せず、個人で航空券やホテルを手配したファンへの対応だ。こうした費用がどこまで補償されるのか、現時点では明らかになっていない。
運営は「本公演に現地参加される予定のお客様への対応を検討しております」としており、詳細が決まり次第、イベント特設サイトで案内するという。
●「もっと早く公表しておけば…」告知の遅さに不満
今回の中止をめぐって、ファンから疑問の声が上がっているのが、運営の発表のタイミングだ。
運営がビザの問題を初めて公表したのは、公演3日前となる10月19日だった。
公式サイトなどで、出演者の渡米に必要なビザについて「現時点でビザの承認が下りておりません」と説明。
開催に向けて「あらゆる方法を模索」し、関係各所にビザの承認が下りるよう働きかけているとして、最終的な開催可否を日本時間20日14時までに発表するとしていた。
運営側によると、現地の弁護士やプロモーターなどと連携し、半年以上前からビザ取得に向けて準備を進めていたという。
しかし、ファンにビザの問題が伝えられたのは、開催までわずか3日というタイミングだった。
SNSでは、米国の移民政策と今回の事態を結びつける投稿もあった。
ただ、ビザが承認されなかった理由は明らかになっておらず、米国の移民政策との関係も不明だ。
一方で、運営側の告知が遅かったのではないかという不満が目立つ。
数十万円をかけ、勤務先で休暇まで確保したというファンは、運営側が公演3日前になって初めてビザの問題を公表したことについて、「もっと早く公表しておけば中止になった場合に備えた航空券の買い方は出来た」と怒りをあらわにした。
公演に合わせてすでにロサンゼルスへ渡航した人や、高額な航空券やホテルを手配したファンもいるとみられ、SNSでは「渡航費を補償してほしい」といった声も上がっている。
●渡航費やホテル代は補償される?
弁護士ドットコムニュースは、運営会社のCygamesに対し、ビザの承認が下りなかった理由や、公演直前まで状況を公表しなかった理由、すでに渡航したり航空券・ホテルを予約したりしたファンへの補償の有無などについて問い合わせている。
また、JTBにも、公式ツアー参加者への返金や補償などの対応について問い合わせている。