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2018年11月30日 12時13分

ソープランドで「避妊具なし」性行為…「すごく後悔」男性客が恐れること

ソープランドで「避妊具なし」性行為…「すごく後悔」男性客が恐れること
画像はイメージです(Graphs / PIXTA)

「今、すごく後悔しているんです」ーー。風俗トラブルに悩まされているという男性から、弁護士ドットコムに相談が寄せられました。ソープランドで、避妊具なしの性行為に及んでしまったそうです。

男性によると、積極的だったのは女性の方。途中でコンドームなしでも大丈夫なのかを確認したところ、女性の返事は「ピル飲んでるから」。続けざまに「ゴムつける?」と聞かれましたが、男性はそのまま行為を続けたといいます。

お互いに性感染症などのリスクがあるのはもちろん、男性は避妊具なしでの行為について、店から咎められないかと、日々ビクビクしながら過ごしているそうです。

彼が何かしらの法的責任を負う可能性はあるのでしょうか。ナイトビジネスの法律問題にくわしい若林翔弁護士に聞きました。

●ソープランドの微妙な位置づけ

――避妊具をつけなかったとのことですが、法的に問題ないのでしょうか?

「法律的には、ソープランドでも、生本番(避妊具をつけない性行為)どころか、他の風俗店と同様に本番行為(性行為)は認められていません。

風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)上、ソープランドは『浴場業の施設として個室を設け、当該個室において異性の客に接触する役務を提供する営業』と定義されていて、本番行為については言及されていません。

他方で、売春防止法では、売春行為が禁止されており、売春の場所を提供する業務を行った者には7年以下の懲役及び30万円以下の罰金と重い罪が定められています」

――「お風呂場で出会った男女が自由恋愛の末に性行為」という扱いだけど、警察がその気になれば、売春で摘発も可能という微妙な位置づけということですね。

●買春扱いで処罰される可能性は?

――そうすると、男性は買春で処罰されてしまうのでしょうか?

「本番行為は違法な売春行為です。しかし、売春防止法には単に買春をしただけの人を処罰する罰則はありません。そのため刑事責任を負うことはありません。

むしろ、売春の場所を提供しているお店側が刑事責任を負うことになります」

――民事上の責任はどうでしょうか?

「民事責任についても、女性から持ちかけてきたことを前提にすれば、避妊具をつけなかったこと自体を理由として損害賠償責任を負うことはないでしょう。

ただ、女性が妊娠した場合、DNA鑑定によりその子が男性客の子であると判明すれば、認知の義務、養育費の支払義務は生じると考えられます。

仮にお店側が本番行為について、『避妊具をつけなければならない』というルールや罰金を定めていたとしても、そもそも本番行為は売春防止法に違反する違法行為ですので、本番行為についての約束(契約)は、公序良俗に反する契約として無効となると考えられます。

本来は、本番行為(売春)をさせ、その場所を提供していたお店側が処罰されるものですから、お店側が意図的に避妊具をつけなかった客に対して損害賠償請求訴訟をおこしてくることはまず考えられません」

――「法律以外」の措置が取られる可能性はないのでしょうか?

「タチの悪いお店を利用してしまった場合、お店から暴行を受けたり、家族や職場にソープランドに通ったことをバラされたりなどの被害を受ける可能性があります。

密室での行為ですから、女性から誘いがあったのかどうかを立証することは困難でしょう。

このようなトラブルを避けるためにも、そして、それ以上に、ソープランドで働いている女性のことを思いやり尊重するためにも、女性が嫌がる行為をせずに綺麗に遊んで欲しいと思います」

(弁護士ドットコムニュース)

若林 翔弁護士
顧問弁護士として、風俗、キャバクラ、ホストクラブ等、ナイトビジネス経営者の健全化に助力している。日々、全国から風営法やその周辺法規についての相談が寄せられる。また、店鋪のM&A、刑事事件対応、本番強要や盗撮などの客とのトラブル対応、労働問題等の女性キャストや男性従業員とのトラブル対応等、ナイトビジネスに関わる法務に精通している。
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