
「オーダーメイドの弁護士活動」が信条 本音で話せる関係を築き、1人1人が笑顔になる解決を提供
バックパッカー、会社役員…学生時代の様々な挑戦
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
実家が江戸時代から代々続いている医師の家系で、子どもの頃から患者さんを懸命に治療する父や祖父の姿を見てきました。そんな環境で育ったので、将来は自分も人の役に立つ仕事がしたいと思うようになりました。
子どもの頃は、「僕も医者になってお父さんの後を継ぐのかな」と漠然と思っていましたが、成長するにつれて、家業とは全く違う分野で、一から仕事をつくり上げていきたくなったんです。医師以外で、困っている人の力になれる仕事を考えたときに、弁護士になるという選択肢が浮かびました。それが弁護士を目指した最初のきっかけです。
ーー学生時代はどのように過ごしていましたか。
テニスサークルに入って、テニス以外にも色んなイベントを企画して大勢で楽しんだり、アルバイトでお金を貯めてバックパッカー旅行をしていました。国内は47都道府県全てまわって、海外も25か国くらい行きました。学生と並行して、会社役員として不動産管理や在宅医療の仕事をしていた時期もあります。学部生時代は時間に余裕があったので、アクティブに色んなことに挑戦していました。
ロースクールに進学してからは司法試験に向けて毎日猛勉強して、無事に合格することができました。
ーー学生時代に様々な挑戦をした経験は、今の仕事や考え方にも影響していますか。
全てが今につながっていると思います。たとえばバックパッカー旅行は基本的に1人で行くので、計画も全て自分で立てていました。誰かの指示に従うのではなく、自発的に考えて行動する経験を積めたことは、仕事や事務所経営をする上でのベースになっています。
また、何より家と学校の往復をしているだけでは絶対に出会えなかった人たちと知り合い、様々な価値観に触れることができました。自分とは全く違う環境で育った人たちと触れ合ったことで、誰とでも分け隔てなく仲良くなれる、そういう性格になったと思います。
依頼者の表情の変化を見ることがやりがい
ーー注力している分野を教えてください。
離婚・男女問題、債務整理、刑事事件に注力しています。
弁護士になって様々な事件を担当する中で、依頼者の方が抱えるトラブルを解決して、人生の再出発をお手伝いしたいと強く思うようになりました。人生の危機的状況に陥っている方が、問題を解決することで晴れやかな表情に一変するんです。その変化を見ると、すごくやりがいを感じます。
ーー依頼者とのコミュニケーションで心がけていることはありますか。
常に心がけているのは、当事務所のコンセプトでもある「オーダーメイドの弁護士活動」です。
今はコロナの影響でなかなか難しいですが、できるだけ直接お会いして、お互いの表情が見られる状態でじっくり話を聞くようにしています。依頼者の方一人一人と真摯に向き合って、その方の悩みや重要視していること、希望する解決などをしっかりと理解した上で、一人一人にとって最適な弁護士活動を行うことを心がけています。
コミュニケーションを重視しているのは、お互いの認識にズレを生じさせないためです。認識にズレがあると、弁護士としては「いい結果が得られたぞ」と思っていても、依頼者の方にしてみると「その結果はすごいかもしれないけど、自分としてはこうしてほしかった」と不満が残ってしまう可能性があります。そのような不満を残さないよう、本音でお話してもらえるような関係づくりをすることにこだわっています。
ーー依頼者からどんな印象だと言われますか。
「弁護士って怖いイメージがあったけど、全然そうではなくて、親身に話を聞いてもらえた」「弁護士の先生というよりは、『相談しやすい山本さん』という感じで構えずに話せた」。そんなふうに言っていただけることが多いです。事務所の雰囲気についても、「明るくて、気分が晴れやかになった」と言われます。
「話しにくいな」「ちょっと怖いな」と思われてしまうとなかなか本音を伺えないので、話しやすい雰囲気づくりは大切にしています。
ーー弁護士として活動してきた中で、印象的だったエピソードを教えてください。
弁護士になったばかりの頃に担当した離婚事件が印象に残っています。
依頼者の方は夫から長年モラハラを受けていた方でした。離婚を決意して事務所に相談に来られたときは、顔色がとても悪くて、目線も下向き、声も小さくて弱々しい雰囲気だったんです。今までの結婚生活などについてじっくりお話を聞いて、「離婚に向けて一緒にがんばっていきましょう」と話をしました。
当時の私は、まだ弁護士としての経験は浅かったのですが、熱意は誰にも負けない自信がありました。親身に話を聞いて、真剣に事件に取り組んでいった結果、無事離婚が成立しました。
すると、離婚が決まった途端、依頼者の方が別人のように顔も性格もぱあっと明るくなり、弾んだ大きな声で話すようになったんです。その方の本来の姿を取り戻したのだと思います。「人は置かれた環境によって、こんなにも変わるものなのか」と、衝撃を受けたことを覚えています。その後も色々な事件で、弱っている方が元気になる姿を見てきましたが、やはり最初の衝撃が一番印象に残っていますね。
事件が終了した後に、その依頼者の方から「弁護士に相談に行く気力も勇気もなくて耐えてきたけれど、思い切って相談して本当によかった」と言っていただけて、お礼にハンカチまでくださったんです。そのハンカチは、弁護士としての初心を忘れないように、今も大切に使っています。
「1人で悩まないで、とまず伝えたい」
ーー休日はどのように過ごしていますか。
子どもができてからは、家族で過ごすことがとても多くなりました。忙しい日々の息抜きとして、休みの日には海とか景色のいいところに家族でドライブに行くのが楽しみです。
今はなかなか行けませんが、学生時代から変わらず旅行も好きです。生涯続けられるスポーツとして、最近ゴルフも始めました。
インドア系の趣味としては、映画が好きです。最近の映画だけではなく古い映画もよく見ます。ゲイリー・クーパーやアラン・ドロンのような、色気のある大人の男性に憧れていますが、なかなかそうはなれないですね(笑)
ーー今後の展望についてお聞かせください。
より多くの方のお役に立てることを目指して、少しづつ事務所を成長させたいと思っています。そのためには、まず当然のこととして、一つ一つの案件に誠心誠意取り組んでいきたいです。最近は、事件解決後に、依頼者の方が「親身になってくれる弁護士だから」と知り合いの方を紹介してくださることも増えてきました。
今は弁護士2人体制ですが、2人で扱える件数には限界があるので、今後事務所の力になってくれる新しい弁護士に加入してもらうことも検討しています。信頼できる仲間と一緒に、多くの方に頼りにしていただける事務所をつくり上げていきたいです。
ーートラブルを抱えて悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
まずは、一人で悩まないでほしいとお伝えしたいです。人に相談すると、思いのほかすんなり悩みが解決したり、とても不安に思っていたことが案外問題ではなかったとわかることもよくあります。
特に法律的な問題は、法律のプロである弁護士に相談することが一番です。インターネットで調べても、正確ではない情報に惑わされてしまったり、かえって不安を煽られてしまったりするおそれがあります。
当事務所を含めて、無料相談を実施している弁護士事務所はたくさんあるので、まずはお近くの弁護士に、気兼ねなくご相談いただけたらなと思います。