バスの降車ボタンを押して「うっそでーすw」 小学生の「いたずら」は犯罪になる?

写真はイメージ
2015年11月28日 09時53分

走っているバスの中で、小学生が何度も降車ボタンを押し、バスが停まるたびに「間違えましたーw」「うっそでーすw」とふざけていたところ、運転手から「今ボタン押した人降りて」「降りるまで発車しないから」とお灸をすえられたーー。そんな場面を目撃した人のツイートが2万7000回以上リツイートされ、話題になった。

ツイートによると、運転手と小学生の間で、「ごめんなさい、もうしません」「ええけえ降りろ」「ここ違うんです」「でもボタン押したじゃろ」「ごめんなさい(半泣き)」「早う降りにゃあ他のお客さんに迷惑じゃろ」「ごめんなざい〜(本泣き)」「◯◯小じゃろ。学校に言うとくけえの」などのやり取りがかわされたそうだ。

このツイートに対して、「いけないことはきちんと教えないとね」「泣けば許されると思って...悪質な子供ですね」などのコメントが寄せられている。このようないたずらは何らかの犯罪になる可能性はあるのだろうか。足立敬太弁護士に聞いた。

●「偽計業務妨害罪」が成立する可能性がある

「降りる気もないのに降車ボタンを押し、各停留所にバスを停まらせた行為は、偽計業務妨害罪(刑法233条後段)が成立しうる行為です。『偽計』とは、人を欺き、誘惑し、あるいは他人の錯誤または不知を利用することです。降りる気もないのに降車ボタンを押す行為は、欺く行為であるといえます。

降りるつもりなく降車ボタンを押しても、他に降りる乗客がいたのであれば実害はありません。しかし、降車ボタンが押されて停車したのに、降車する乗客がいなかっただけでなく、さらに乗車する客もいなかったのであれば、停車した分バスの運行に遅れが生じるという実害が生じています。

しかもそれを繰り返し行ったのであれば、実害は軽微ではありません。したがって、バスの運転手の運転業務を妨害したと評価できると思われます。なお、法定刑は3年以下の懲役または50万円以下の罰金です」

小学生がやった場合でも犯罪になるのか。

「今回のケースは小学生のいたずらとされています。刑法41条で『14歳に満たない者の行為は、罰しない』と定められているため、実際に刑事罰が科されることはなく、このような場合、警察は児童相談所に通告して対処することになります。

もっとも今回のケースでは、運転手がきついお灸を据えたようなので、実際にこれらの手続が踏まれることはないでしょうね」

足立弁護士はこのように話していた。

(弁護士ドットコムニュース)

取材協力弁護士

足立 敬太弁護士

足立 敬太(あだち・けいた)弁護士

北海道・富良野在住。投資被害・消費者事件や農家・農作物関係の事件を中心に刑事弁護分野も取り扱う。分かりやすく丁寧な説明だと高評価多数。

事務所名:富良野・凛と法律事務所

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