文春オンラインが11月13日、タレントの鈴木紗理奈さんが「タワマン不倫」をしていると報じました。記事によると、鈴木さんは実業家の50代男性と交際しており、東京都港区の高級タワマンで半同棲生活をしているなどとされています。男性とは鈴木さんの趣味として 知られるゴルフを通じて、親しくなったとのことです。
しかし、男性には愛知県内に妻子がいるとのことで、同誌が鈴木さんにこの点について取材すると、鈴木さんは「えっ、ウソだ、ウソだ、ウソだ、ウソウソウソ……」と驚いたとのことで、男性が既婚者であることを知らなかったと伝えられています。
通常、男性が既婚者の場合は、男性と鈴木さんは、男性の妻から慰謝料請求される可能性があります。しかし、もしも鈴木さんが男性が既婚者であることを知らずに交際していた場合、男性の妻は鈴木さんに慰謝料請求できるのでしょうか。また、鈴木さんは男性に慰謝料請求できるのでしょうか。冨本和男弁護士に聞きました。
●鈴木さんが貞操権侵害で男性に慰謝料請求?
——まず、鈴木さんは男性の妻から慰謝料請求される可能性はあるのでしょうか。
男性の妻が鈴木さんに対して、慰謝料を請求する可能性はあります。ただ、もしも鈴木さんが男性が結婚していることを本当に知らなかったのであれば、それに応じる必要性はありません。
不倫の慰謝料請求では、(1)相手が既婚者だと認識していた、(2)不注意で相手が既婚者であることを認識しなかった、この2つに該当する場合にしか、慰謝料請求は認められないからです。
——逆に鈴木さんが男性に対して、慰謝料を請求することはできるのでしょうか。
既婚者であることを知らず、鈴木さんが真剣に交際していたのだとしたら、精神的なショックは当然あったと思われます。この場合、精神的な損害を被ったとして慰謝料請求はできるでしょう。
また、鈴木さんが性的自由または貞操権を侵害されたといううったえも可能だと思います。
ただし、性的自由または貞操権の侵害といっても、男性の方のだまし方が巧妙で、不同意性交(刑法177条)に近い場合(慰謝料相場は数百万円以上)もあれば、男性のほうが軽い気持ちだったのに女性のほうがあまりにも積極的で、男性のほうが正直に言えないままずるずる進んでしまった場合(性的自由または貞操権の侵害の程度が低い場合)もあるのではと思います。
また、そういった場合の損害であれば、婚約の不当破棄と同程度(慰謝料相場は数十万円から数百万円)だろうと考えます。
そうすると、交際期間や結婚の約束の有無など関係性によっても異なりますが、慰謝料の金額は数十万円〜数百万円位が相場ではと考えます。