2019年10月21日 10時44分

婚約者はまさかの既婚、ぜったい許さない! 相手にどんな請求ができるのか

婚約者はまさかの既婚、ぜったい許さない! 相手にどんな請求ができるのか
画像はイメージです(Kazpon / PIXTA)

婚約していた彼氏が既婚者だったーー。そんな相談が弁護士ドットコムに寄せられました。よくある「独身と偽ったケース」ではありません。普通の未婚カップルのように「プロポーズされ、お互いの親にも挨拶に行きました。結婚指輪も用意しました」といい、相談者にとっては真剣交際だったのです。

既婚だとわかってから別れたものの、それでも相手は「離婚する」とのらりくらり関係を継続しようとしたと言います。不誠実な相手の態度に、相談者の気持ちは冷めていきました。

そこで、相手への慰謝料請求をしたいと考えているそうです。今回、どのような請求ができるのでしょうか。澤藤亮介弁護士に聞きました。

●慰謝料は請求できる?

「まず相手男性に『故意』と『過失』があったか否かを検討します。

もし自分が妻とまだ正式に離婚できていないことを認識していたり(故意)、不注意で認識していなかった場合(過失)には、相談者は相手男性に対して、人格権侵害や婚約不当破棄を理由とする慰謝料請求を検討することになるでしょう。

一方で、そのような故意・過失がないと判断される場合は、慰謝料請求は認められないことになります」

今回のケースでは、どうでしょうか。相談者は、お互いの親に挨拶し、プロポーズ、結婚指輪の受け取りまでしています。

「仮に裁判まで進み、判決で『相手方に故意・過失なし』と裁判所が認定するに至れば、先ほど説明したように慰謝料請求は認められません。

ただ、故意や過失というのは主観的な要件(相手方の内心)であり、判決が出るまでどのように判断されるかなかなか分かりづらいものです。請求を始める段階から諦めてしまうのはやや早計のようにも思えます」

どうしてでしょうか。

「この相談に限らず、妻と離婚できていないことを認識しつつ、それをなかなか言い出せないまま交際相手からの強い要望に応じ、そのご両親との挨拶や結婚指輪を購入するなどの結婚に向けた行動をとってしまうといった事案は、実際によく見かけるところです。

また、相手の過去の内心を立証することは確かに大変ですが、慰謝料請求を行った結果、相手がこの点を争わずに慰謝料の減額交渉を求めてくる場合もあります。そのような場合には故意・過失の点を問題とすることなく、慰謝料を取得できることとなります」

取材協力弁護士

澤藤 亮介弁護士
東京弁護士会所属。離婚、男女問題などを中心に取り扱う。自身がiPhoneなどのデバイスが好きなこともあり、ITをフル活用し業務の効率化を図っている。日経BP社『iPadで行こう!』などにも寄稿。

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