2回目の一律給付金を求める声がネットで広がっている。ツイッターでは連日、“デモ”がトレンド枠をにぎわし、1月13日から始まったChange.orgでのネット署名には約8万人の賛同者が集まっている。
呼びかけをしているのは、困窮者支援をするNPO法人ほっとプラス理事の藤田孝典さん。3月9日、記者会見を開き、「コロナ禍のストレスの中、心のゆとりにもつながる」と必要性を強調した。
●「中間層からの転落を防ぎたい」
新型コロナウイルス問題で、政府が生活困窮者への支援を進めるいっぽう、藤田さんのもとには、困窮までには至らないものの、収入減などで、ゆとりがなくなった「中間層」からの相談が増えているという。
給付金をめぐっては、財政悪化への懸念や、一律給付にすると貯蓄に回るのではないかという議論もある。
この点について、藤田さんは次のように述べた。
「現場の声を聞いていると、現金を必要としている人は多い。中間層より上の層では預貯金や投資に回るかもしれないが、早めに出せ、経済政策、困窮者対策の上でも効率が良いのではないか」
仮に10万円の給付だとしても、4人家族なら40万円。一人暮らしでも家賃の足しになり、収束が見えない状況の中で、気持ちのゆとりにつながるという。
「中間層が下に落ちないように、今のうちに手当をしておくべきではないか」(藤田さん)
今後、集まった署名を提出するなどして、政権与党に働きかけていくという。