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ジャニーズ性加害の調査報告書は「大きな成果」 当事者の会が一定の評価も「ジュリー氏の辞任」は歓迎せず
「ジャニーズ性加害問題当事者の会」代表の平本淳也さん(弁護士ドットコムニュース撮影)

ジャニーズ性加害の調査報告書は「大きな成果」 当事者の会が一定の評価も「ジュリー氏の辞任」は歓迎せず

故ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐり、ジャニーズ事務所が設置した「再発防止特別チーム」が8月29日、調査報告書と再発防止の提言書を提出し、記者会見を開いたことを受けて、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」は同日、ホームページで声明を発表した。

「当事者の会」代表をつとめる平本淳也さんは「率直に申し上げますと、期待していた以上の調査結果であり、書面の内容も会見の言葉にも迷いがなく提言されたことに少しばかりか驚きもありましたが、当会としては『この結果は』当然の如くであるとも感じました」とコメント。

「かねてから『性加害が事実である』という前提的な見解から開始された特別チームの調査において、当会が求めている『認める』こと、つまり『性加害の認定』が実効的な提言としてここに記されたことは大きな成果であるとして、私たちの悲痛なる告白がそのまま反映された」と受け止めた。

●ジュリー氏の辞任「歓迎できない」「責任を担って全うを」

一方で、責任の所在については「疑念が残る」としたうえで「ジュリー氏と同じ代表取締役の肩書をもつ白波瀬傑氏においては触れられていない、または提言として求めていないことは不可解に感じる」「白波瀬氏の責任は最も大きい」と指摘した。

ジュリー氏の辞任については「求めていませんし、それは歓迎できない」とし、「辞任して責任から逃れることは許しがたい」「すべてを継いだ方がその責任を担って全うすることを当然として、またすべてを見てきた生き証人である白波瀬氏にも同じく辞任とは異なる責任の取り方を求めていきたい」とした。

ジャニーズ事務所がとるべき対応として提言された被害者の救済措置については、ジャニーズ事務所からの誠意なる連絡を待つとしたうえで「願わくば加害側と被害側が共に携われる被害者への救済と補償の『制度』を恒久的な取り組みとして実行して頂きたく願っております」とした。

最後に「影響力が大きいトップ企業が自らの罪を認め、そして被害者の救済や補償のための構築と芸能界全体に及ぶ問題として、この再発防止にも強気姿勢で先頭に立ち、私たち被害者と、まだ見ぬ被害者のすべてを救えるよう画期的なる方法と手段を講じて頂きたいと願うばかり」と結んだ。

●「一字一句を受け止めて」

「当事者の会」メンバーで元ジャニーズJr.の二本樹顕理さんは弁護士ドットコムニュースの取材に、「想像していた以上に踏み込んで調査し提言してくださった。驚いたというのが正直な印象」と話した。

報告書で言及された被害者の救済措置制度については、「PTSDを抱えて苦しんでいる人もいて、今後も症状と向き合っていかなければならない。当事者の会としては、適切なケアを受けられるような措置を求めていく」とコメント。

ジャニーズ事務所に対しては、「報告書には被害者の気持ちや当事者の会の活動の目的も反映されていると思いますので、辞任については賛否両論ありますが、一字一句をきちんと受け止めて、反映させるような形で対応してほしい」と求めた。

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