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横断歩道で小学生が車におじぎ、交通教育に反発の声「一時停止は善意じゃない!」
写真はイメージ(Rina / PIXTA)

横断歩道で小学生が車におじぎ、交通教育に反発の声「一時停止は善意じゃない!」

千葉県四街道市で行われたある交通教育をめぐり、ネットで大きな反響を呼んでいる。きっかけは4月8日、テレビ朝日のネット記事(「ありがとうございます」一時停止の車にお辞儀 新1年生が横断歩道で実践)だった。

記事によれば、同市では信号のない横断歩道で一時停止した車にお礼をする活動が行われており、この日は約200名の新1年生たちに対し、警察官が「止まってくれた車の運転手さんにお辞儀をします。ありがとうございます」と、声がけを指導したという。

かわいらしい1年生たちが「ありがとうございます」とお辞儀をする様子を見て、誰でも温かい気持ちになるのは間違いない。歩行者側の思いやりによってドライバーの一時停止に対する意識を変えていく試みのようだ。

●ネットでは疑問の声

しかし、この報道は思いがけず、じわじわと批判の声を集めていくことになる。はてなブックマークやTwitterなどでは、賛否が渦巻いた。

「アクションを挟むことで車への警戒を促す効果を狙ってる感じ」(はてなブックマーク)

「批判されているけれど、現状横断歩道で停まらねぇバカが続出なのだからある程度効果はあると思う」(Twitter投稿)

千葉県警の取り組みに賛同する声がある一方、芥川賞作家の平野啓一郎さんはTwitterで「停止するのが当たり前なんだから、重たいランドセルを背負った小さな子供に、こんなことをさせるべきじゃない」と批判。

同様の声はネットでも相次いだ。

「一時停止は車側の当然の義務であって善意で行われるものではない。ここまでへりくだって感謝する必要なんてなきものだろ」(はてなブックマーク)

「こういうのを子どもにやらせるのは嫌いです」(はてなブックマーク)

教育すべきはドライバーであって、歩行者に「頭を下げさせる」かのような行為はいかがなものか、と抵抗する人は多かったのだ。

言うまでもなく、信号のない横断歩道では歩行者が優先される(道路交通法第38条)。

横断しようとする歩行者がいないことが明らかな場合を除き、車は横断歩道直前で停止することができるような速度で進行しなければならない(減速義務)。また、横断している、あるいは横断しようとする歩行者がいる場合は、横断歩道直前で一時停止し、横断を妨げないようにしなければならない(停止義務)。

●千葉では「ゼブラ・ストップ活動」

信号のない横断歩道で停車しない車の取り締まりには、警察も力を入れている。例えば千葉県警は、歩道前で車が一時停止する「ゼブラ・ストップ作戦」を実施してきた。

県警のサイトでは作戦名を次のように説明する。

「横断歩道の和製語であるゼブラゾーンの「ゼブラ」にかけて、「前方」・「ブレーキ」・「ライト」をドライバーに強く意識させ、横断歩道手前での確実な「ストップ(一時停止)」を徹底することにより、交通事故を「ストップ」させるものです。

JAFが2021年10月に発表した「信号機のない横断歩道での歩行者横断時における車の一時停止状況全国調査」によれば、千葉県の一時停止率は「25.5%」で、全国平均の「30.6%」を下回っている。

信号のない横断歩道で止まらない車が多いことは、日本の変えるべき風景の1つだろう。子どものマナーにすがるのではなく、ドライバーに法律を遵守させるために何をするべきなのか。一見、微笑ましいニュースが投げかけた問題は重いものだった。

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