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「スーパーで値下げコーナー物色中の真由ちゃんママ(笑)」盗撮画像をバラまくママ友の法的問題
画像はイメージです(freeangle / PIXTA)

「スーパーで値下げコーナー物色中の真由ちゃんママ(笑)」盗撮画像をバラまくママ友の法的問題

皆さんはママ友付き合い、うまく行っていますか? 中には人の悪口が好きなママもいて、その対応に困っている人もいるようです。

弁護士ドットコムには「ママ友が保護者や友達をバカにするような写真を送ってくる」という相談がありました。

投稿者によると、そのママ友は「スーパーで値下げコーナー物色中の○○ちゃんママwww」、「公園にいた○○ちゃんの格好がやばいwww」などと保護者や子どもの盗撮画像を送りつけてくるそう。

投稿者は「盗撮画像が送られてくる度に嫌な気持ちになるため、メールをしてくるママ友と距離を置こうと思います」と言いますが、疎遠になることで自分が盗撮のターゲットにならないか不安にもなっています。

驚くようなママ友の行動ですが、このように盗撮した写真をママ友やママ友グループに流す行為は、法的に問題ないのでしょうか。

●小バカにされたくらいでは意外と法律は裁いてくれない

河野晃弁護士は「結論としては、ちょっと小バカにされたくらいでは意外と法律は裁いてくれないってことですかね。こういう痛い人に対して法律論を振りかざすよりも、投稿者さんのように相手にしないのが一番賢いと思います」と一蹴します。

どうしても相手に法的な対応をとりたいという場合は、何ができるのでしょうか。

「考えられるのは『肖像権侵害』を理由とした損害賠償請求があり得るでしょう。『肖像権』とは、簡単に言うと、自分の姿を勝手に撮影されない権利、自分の姿を勝手に公開されない権利です。この痛いママ友の例では、盗撮されている時点で肖像権を侵害しているといえます」(河野弁護士)

では、盗撮写真とともに人を小バカにしたようなコメントをつけてグループに流す行為は問題ない?

河野弁護士は「法的にアウトかどうかという判断につき、肖像権の侵害と比べれば断定的な判断をすることは難しいものと思われます」と話し、過去の最高裁の判断についてこう説明します。

「最高裁判所は、こういった侮辱的な表現について、『具体的事実を摘示してその社会的評価を低下させるものではなく、被上告人の名誉感情を侵害するにとどまるものであって、これが社会通念上許される限度を超える侮辱行為であると認められる場合に初めて被上告人の人格的利益の侵害が認められ得るにすぎない』という表現をしています」

簡単に言い換えると、どういうことでしょうか。

「『ちょっと馬鹿にされたくらいの表現だけでは法的な保護に値しませんよ』と言っているのです。この最高裁の事例では、「気違い」という表現を使ったネット書き込みについての判断でしたが、結論としてはそれだけでは違法とはいえない、という判断をしています」

「ただし、この事例はプロバイダに対する情報開示が前提となっている事件で、今回のケースとは違うので注意が必要です。こういった判断をみると、今回のケースで、メールに流される行為が一見して明らかに違法と判断されることはなさそうです」

人の悪口ばかりいうママ友とは、距離を置くのが一番なようです。

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この記事は、公開日時点の情報や法律に基づいています。

プロフィール

河野 晃
河野 晃(こうの あきら)弁護士 水田・大江法律事務所
兵庫県弁護士会所属。2010年弁護士登録。民事事件(中小企業法務・交通事故等)、家事事件(離婚・相続)、刑事事件など、多種多彩な業務を行う。趣味はゴルフ、野球など。日本一話しやすい弁護士を目指す。

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