麻薬取締法違反などの疑いで書類送検されていた俳優の米倉涼子さんについて、東京地検は1月30日付けで不起訴処分とした。TBSなどが同日、速報で伝えた。
米倉さんをめぐっては、知人男性とともに違法薬物への関与の疑いが浮上し、関東信越厚生局麻薬取締部が米倉さんの自宅などを家宅捜索していた。1月20日には書類送検が報じられていた。
米倉さんは昨年12月26日、事務所公式サイトを通じ、家宅捜索が入ったことを事実と認めたうえで、「今後も捜査には協力して参りますが、これまでの協力により一区切りついたと認識しております」とコメントしていた。
検察の「不起訴処分」とはどのような手続きであり、それが何を意味するのか簡単に解説したい。
●検察官による「起訴・不起訴」の判断
書類送検とは、警察が捜査した事件を、書類や証拠物とともに検察官に送る手続きのこと。捜査が終わった後、検察官は「起訴」か「不起訴」を判断する。
・起訴:刑事裁判が開かれ、有罪・無罪が判断される
・不起訴:裁判は開かれず、刑事責任は問われない(事件はここで終了)
●不起訴の理由は3つ
今回、米倉さんは不起訴と報じられているが、不起訴には、次の3つの種類がある。
・嫌疑なし:犯罪事実がないと判断される場合
・嫌疑不十分:犯罪の証明ができない、または証拠が足りないと判断される場合
・起訴猶予:犯罪事実は認められるが、諸事情を考慮して裁判を行わないと判断される場合
●不起訴の理由は公表されないのが一般的
今回は、不起訴の理由が明らかになっていない。これは特に珍しいことではなく、むしろそれが一般的な運用だ。
最高検察庁が昨年11月に、被疑者を不起訴にした理由の公表を検討するよう全国の検察庁に指示したことが報じられているが、現状ではまだ不起訴理由が明らかにされることは一般的ではない。
不起訴理由を明らかにすることがかえって被疑者の権利・利益を侵害する場合もあるため、今後不起訴の理由が公表されるのが一般的になることもないと思われる。
監修:小倉匡洋(弁護士ドットコムニュース編集部記者・弁護士)