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迷惑駐車に激怒、ミニバイクの鍵穴に「ガム」入れたらトラブルに…法的責任は?

迷惑駐車に腹を立てることは、誰しも経験がありそうです。しかし、腹いせをしてしまったらどうなるのでしょうか? 「迷惑駐車をしていたミニバイクに腹が立ち、鍵穴にガムを入れた」という人が、弁護士ドットコムの法律相談コーナーに質問を寄せました。

投稿者によれば、ミニバイクの持ち主が(マンションの)管理会社側に対して、ガムがとれなかったので「鍵を交換せよと訴えてきています」といいます。その上、修理にかかった費用請求に基づかず、「言い値で払えなどと言ってきているそうです」。また、犯行の様子はマンションの防犯カメラにおさめられていました。そのため、マンションの管理会社は、投稿者が加害者であることを認識しており、やりとりは管理会社を通じて行っています。

「カッとなってガムを入れたことは反省しています」と言いますが、今後、刑事、民事上の責任に問われることになるのか心配しています。投稿者は、どのような罪に問われるのでしょうか。また、迷惑駐車をしたミニバイクの持ち主側に責任はないのでしょうか。半田望弁護士に話を聞きました。

 ●「鍵穴にガムを入れる行為は器物損壊罪にあたる」

今回のケースで、鍵穴にガムを入れる行為は、刑法上の器物損壊罪(刑法261条)にあたります。器物損壊罪は物理的に物を壊すだけではなく、本来の効用を失わせる場合も処罰の対象だという確立した裁判例があります。バイクの鍵穴にガムを入れる行為は、バイクの使用を難しくする、もしくは不可能にする行為であり、器物損壊罪が成立すると考えます。

また、投稿者は、民事上の責任としても、不法行為(民法709条)に基づく損害賠償責任を負います。

賠償の範囲は、実際の修理費か車両の時価のいずれか安い金額、及び修理に関連する費用(レッカー代など)が考えられます。交通事故でバイクを壊した場合と同じ考え方です。投稿者のご質問にあるように、言い値で払うという義務は生じません。また、物損ですので、一般的に考えると、慰謝料などを支払う義務も生じないでしょう。

ミニバイクの持ち主が迷惑駐車をしていたことは、原則として、投稿者の法的責任の有無を定める上で影響しません。

投稿者の行為を正当防衛と評価することはできませんし、違法行為を自力で排除したり報復をすること(自力救済)は法律上、認められていませんので、今回のケースで過失相殺(本来の賠償額から何割か差し引かれる)がなされることもないでしょう。

ただし、刑事手続上は、ガムを入れられた被害者にも落ち度があったとして、投稿者に対する処分を決めるうえで考慮されることがあります。

また、迷惑駐車で投稿者に何らかの具体的な損害が生じている場合には、今回の件とは別に、ミニバイクの所有者に対して、生じた損害の賠償を求めることができると考えられます。

取材協力弁護士 半田 望 (はんだ のぞむ)弁護士
佐賀県小城市出身。交通事故や消費者被害などの民事事件のほか、刑事弁護にも取り組む。日本弁護士連合会・接見交通権確立実行委員会の委員をつとめ、接見交通の問題に力を入れている。
半田法律事務所

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