
徹底したリサーチで法改正にも素早く対応し、依頼者の利益を実現
人と人との関わりに興味を持ち法律の世界へ入る
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
もともと人と人との関わりに興味がありました。最初は心理学の分野へ進もうと思っていましたが、高校の頃に通っていた塾の先生に法学部を勧められて進学しました。大学のゼミでは、議論を通じて自分の考えを論理的に伝えることに楽しさを感じ、将来の仕事に活かせないかと考えた結果、当時ちょうどロースクール制度が始まったばかりだったこともあり、弁護士を目指してみようと思いました。
ーー注力されている分野を教えてください。
遺産相続と債権回収に注力しています。
遺産相続については、2018年に相続法が改正されたのですが、その改正に至るまでの議論を法務省の法制審議会の記録などを見ながら丁寧に追っていました。また、相続法改正については、本を執筆していることもあり、私なりに研究が進んでいる分野だと思います。そういった意味で、依頼者の方にも安心して依頼してもらえる分野だと思います。
債権回収については、特に強制執行を多く手がけています。もし裁判で勝訴判決を得ても、相手方が任意に支払わない場合、強制執行の手続きをして回収していく必要があります。しかし、強制執行によって依頼者の権利を必ず実現できるかというと、そうではありません。
そういった部分のお手伝いをすることが専門家として必要だと思っています。また、強制執行は、通常の裁判所ではなく、民事執行センターという別の機関が行なっていて、普段強制執行をやらない弁護士からすると馴染みの薄い分野でもあります。そういった分野を調査しながら、自分の知見を増やしていく部分に面白さを感じています。
ーー仕事をするうえで心がけていることは何ですか?
馴染みのある法律の条文であっても念のため確認し、こちらの主張や相手方の主張にきちんと法的な根拠があるかどうかを確認するようにしています。相手方の主張がおかしいなと違和感を抱くときには、確認してみるとやはりおかしかったというケースもあります。そういった場合には、条文はもちろん、関連する文献にも目を通して、法的な戦略を練っていきます。
依頼者と接する際には、状況や思いを最後まで丁寧にヒアリングするよう心がけています。話を聞いた上で、難しいかもしれないけれど、もしかしたら可能性があるようなケースについては、なんとか解決に導けるような法理論を考えるように努力しています。
話をするだけで楽になることもある。気軽に相談を
ーー休日の過ごし方や趣味を教えてください。
休日は自宅でアニメを見たり、ゴルフの打ちっぱなしに行ったりすることが多いです。ゴルフは2年前に始めました。コロナ禍でなかなか出歩けなくなりましたが、ゴルフ場なら屋外で密になりにくいということで、誘われて行くことが増えました。
ーー先生の今後の展望についてお聞かせください。
将来的には、新しい弁護士を事務所に迎え入れて、一緒に協力していきたいです。
弁護士を何十年とやっていく中で、自分1人だけで、法律や判例などの情報をアップデートするのはなかなか大変だと思います。ですが、古い情報のままでは依頼者の利益にならないですから。新しい世代の弁護士を迎えて、知識をアップデートしていけたらいいなと考えています。
ーー法律トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いします。
話をするだけで気が楽になったと言う人は少なくありません。また、今後の見通しを持てることで肩の力が抜けることもあります。まずは話を聞いてもらう相手を探すところから始めるとよいのではないかと思います。
そうやって話をする中で、法的に解決が可能なことがあれば弁護士がお手伝いしますし、別の士業や機関が必要な場合にはそちらを紹介します。状況を伺って、まだ弁護士が入らない方がよいと判断すれば、相談のみで終わるケースもあります。まずはちょっと愚痴を言いに来るというのでもよいので、相談してみてください。