依頼者の希望を叶えることが弁護士の務め 土俵際で粘る力士の如くどんな状況でも諦めず食らいつく
サラリーマン時代に手に取った本をきっかけに、弁護士の道へ
ーー弁護士になったきっかけや理由を教えてください。
弁護士になる前は、一般企業で働いていました。大学は工学部出身で、メーカーで研究開発やエンジニアの仕事をしたり、外資系企業で営業をしたりと、さまざまな職種を経験しました。
ただ、働くなかで、「今の仕事は自分に合っているのか?もっと適性を活かせる仕事があるのでは?」と感じるようになったんです。そんなとき、ふと立ち寄った本屋の店頭で、弁護士の伊藤真先生が書いた本を目にしました。本には、働きながら司法試験合格を目指す方法が書かれていて、非常に意欲をかきたてられました。
法律という、日々の生活に密接に関わる事柄の知識を習得できれば、さまざまな場でそれを活かせることにも魅力を感じました。この本との出会いをきっかけに、伊藤先生の資格試験予備校「伊藤塾」に入り、勉強を始めました。
ーー司法試験に合格するまで、どのように勉強をされていましたか?
当初は働きながら受験しようと思い、通勤時間などを使って勉強していました。ただ、本気で司法試験合格を目指すなら勉強に専念した方がいいと思うようになり、仕事を辞めて、試験一本に絞ることにしたんです。
仕事を辞めてからは、寝るときと食べるとき、あとは日課のジョギング以外の時間はすべて勉強に充てていました。黙々と机に向かい、人と話すのは八百屋で買い物するときぐらいでしたね(笑)。
「いつ合格できるかな」と頭をよぎることもありましたが、あまり思い悩みはしなかったです。「自分にはこの道しかない」と退路を断った覚悟がありましたし、何より法律の勉強がとても興味深く、長い受験生活を乗り越えられました。
どのような状況でも、最大限、依頼者の希望を主張し続ける
ーーどのような相談を受けていますか。
民事事件を中心に、様々な案件に対応しています。注力分野や専門分野は特に設けていません。交通事故や男女問題、ストーカー、医療事故など、生活の中で起こる様々なトラブルの解決に取り組んでいます。
依頼のなかには、初めて取り組む分野ももちろんありますが、どのような分野でも資料を調査し尽くして入念に準備し、相手方との戦いに備えています。
今でも記憶に残っているのは、医療事故の事件を初めて依頼されたときのことです。限られた期間で専門書を読み込み、知識をつけながら訴状を作りあげました。経験がない分野だったので苦労しましたが、緻密に作った訴状が功を奏し、1回目の期日で病院側から和解の申出があり、早期に和解が成立しました。私にとって大きな自信になった出来事です。
ーー依頼者のために心がけていることは何でしょうか。
弁護士の役割は、依頼者の希望を叶えること、気持ちを代弁することだと考えています。相手方に尻込みすることなく、法律の範囲内で最大限、こちらの希望を主張することを常に心がけています。
ーー印象に残っている事件やエピソードはありますか。
諦めないことの大切さを実感した離婚事件がありました。
依頼者は、「妻と離婚したい」ということで相談にいらっしゃいました。妻が突然、原因不明の精神病を発症し、何もできなくなったため、男性は仕事と子育て、そして妻の介護を一身に担い、日常生活さえ立ち行かなくなっている状況でした。
当事者同士では話合いがまとまらず、裁判で離婚を争うことになりました。一審では離婚を認める判決を獲得し、控訴審の初回期日で裁判官からいったん、「弁論を終結します」という発言があり、事件終了は目前かと思われました。
ところが、その発言直後に相手方の弁護士が立ち上がって、あれこれ異を唱えたところ、裁判官が弁論続行に方針を切り替えてしまったのです。突然の方針転換により、期日は15回以上に及び、当初の予想に反して長い期間争うことになりました。
その後も、途中で担当の裁判官が変わるなどして、相手方寄りの発言が多くなり、こちらにとって明らかに分が悪い状況となってしまいました。疲弊した依頼者も「結果が思わしくなくてもいいから、早く終わらせてほしい」と弱気になっていました。しかし、私は、依頼者を励ましながら、諦めずに、最後まで書面を出し続けました。その結果、再逆転で精神病離婚を成立させることができました。
あまりない展開となり、解決まで想定外の時間がかかりましたが、どんな状況でも最後まで諦めないことの大切さを実感した事件として印象に残っています。
私は相撲の土俵際で粘って勝つ場面がとても好きです。案件に対しても、土俵際で耐える力士のようにしつこく食らいつくことで、勝敗の結果は変わります。依頼者の希望を叶えるために諦めず粘り強く取り組む姿勢を、いつまでも持ち続けたいと思います。
悩みを抱えている人を全力で守りたい
ーー趣味を教えてください。
趣味は健康づくりです。弁護士は身体が資本の仕事なので、健康的な食事や生活スタイルを意識して過ごしています。
朝食は、玄米や無塩の煮干し、納豆、わかめなどを食べ、夕食は家族と一緒の食事を楽しみながら、意識的に豆乳やヨーグルトを摂るようにしています。
運動も心がけています。ランニングは学生時代から続けていて、週4日ほど走っています。
ーー今後の展望を教えてください。
困っている方の力になることが弁護士としての務めです。今後も、これまで積み重ねてきた経験を活かし、依頼者の希望に沿う結果を出せるように力を尽くしたいと思っています。
さまざまな案件に取り組むなかで、弁護士としてできる対応に徐々に深みが出てきたと思います。幅広い分野を手がけながら、ひとつずつ深く詳しくなっていくという、横に広げて縦に深めるとでも言いましょうか。今後も、案件の1つ1つに、探究心を持って取り組んでいきたいと思います。
ーー最後に、法律トラブルを抱えて悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
悩みを抱えている方にとって、弁護士の反応や言葉はとても怖いものかもしれません。弁護士から「あなたが悪い」、「あなたがおかしい」などと言われたらどうしようと思い、なかなか本音を打ち明けられない方もいるでしょう。
私は、あなたをジャッジする立場ではなく、希望を実現するために最大限の力を尽くす法律家です。決して、「あなたが悪い」などとは言いません。あなたが悩んでいることも、「こうしたい」と希望していることも、すべて伺って、全力であなたをお守りします。どうか心配せず、気軽に相談にお越しください。