離婚・男女問題の解決事例
  • 婚姻費用
  • 離婚請求
  • 性格の不一致

給与の変動リスクを論理的に立証し妻の過大な婚姻費用請求を阻止。適正な婚姻費用をベースに適正な解決金で調停離婚を成立させた事例

30代 男性
この事例の依頼主 30代 男性

相談前の状況 依頼者(夫)は、妻との別居に伴い、夫婦関係調整(離婚)調停を申し立てていました。一方、妻からは婚姻費用分担請求調停が申し立てられ、2つの手続きが並行して進む状況でした。
最大の争点となったのは、双方の収入認定に基づく「適正な婚姻費用の額」と、「離婚に伴う解決金の額」でした。 依頼者は外資系企業の営業職であり、基本給(ベースサラリー)に加えて、個人の営業成績や事業部の業績に大きく連動するインセンティブ等の一時金が支給される給与体系でした。そのため、年度によって支給金額に大きな変動が生じるという事情がありました。 しかし、妻側は、依頼者のベース給の増加や過去の業績が良かった時期を切り取り、「今年度は1000万円を超える収入が見込まれる」と過大な見込み収入を主張してきました。さらに、妻自身は個人事業として経営しているものの「実所得は0円である」と主張し、依頼者に対して高額な婚姻費用(月額13万円)の支払いを求めてきました。依頼者としては、担当エリアの変更等もあり過去のようなインセンティブが確約されていないにもかかわらず、一方的な見込みで過大な収入を認定されることには到底納得できませんでした。

解決への流れ 当方は、依頼者の給与体系を詳細に分析し、裁判所に対して説得力のある主張を展開しました。具体的には、給与明細や源泉徴収票、賞与の計算基準などの客観的資料を提出し、依頼者の給与のうち一時金・賞与が営業成績によって激しく変動する性質のものであることを入念に説明しました。その上で、不確実な今年度の見込み収入ではなく、過去数年分の収入額の平均を総収入として認定するのが公平かつ妥当であると強く主張しました。同時に、妻の収入に関しても、過去の就労実績から「潜在的稼働能力」が十分にあると反論し、適正な婚姻費用は月額8万円であると主張しました。
こうした緻密な立証活動の結果、妻側の過大な婚姻費用請求(高額な見込み収入に基づく算定)を退け、当方の主張に近い「月額10万円」という適正な金額で婚姻費用調停を成立させることができました。
婚姻費用が適正額に抑えられたことは、その後の離婚交渉において当方に極めて有利に働きました。本件は婚姻(同居)期間が約1年10か月と非常に短い事案であったため、弁護士はそれを根拠に、長期間の婚姻費用支払いを前提とした高額な解決金は不相当であると主張しました。当初は早期解決のために譲歩した解決金提示も検討していましたが、当方は強気の姿勢に転じ、大幅に減額した解決金額を提示しました。妻側はこれに反発し高額な最終要求を出してきましたが、当方は確定した適正な婚姻費用をベースに粘り強く交渉を続けました。 結果として、妻側が譲歩する形で、当方の想定の範囲内である適切な解決金を支払うことを条件に、無事に調停離婚を成立させることができました。

平山 友喜 弁護士 平山 友喜 弁護士からのコメント 本件の最大の成功ポイントは、婚姻費用調停において「変動の激しい給与体系(インセンティブ等)」の実態を裁判所に正しく理解させ、相手方の過大な収入認定の主張をブロックした点にあります。
歩合給や業績連動型の賞与の割合が高い給与体系の場合、相手方は「最も収入が高かった年」や「希望的観測に基づく高い見込み額」を基準に婚姻費用を請求してくる傾向があります。これを放置して高額な婚姻費用が算定されてしまうと、相手方は「離婚せずに高額な生活費をもらい続けたほうが得だ」と考え、離婚調停が長期化・泥沼化する大きな原因となります。 本件では、給与明細だけでなく「なぜインセンティブが変動するのか」「担当エリア変更による影響」といった背景事情まで丁寧に主張・立証することで、相手方にとって都合の良い収入認定を防ぐことができました。また、自営業で「赤字・所得ゼロ」を主張する相手方に対しても、過去の職歴から潜在的稼働能力を的確に主張したことが功を奏しました。
適正な婚姻費用(月額10万円)が確定したことで、相手方から「調停を長引かせて生活費を稼ぐ」というモチベーションを奪うことができました。同居期間が短いという事実も強くアピールし、結果として相手方の過大な解決金要求を退け、依頼者が納得できる現実的な金額での早期調停離婚へと導くことができました。 給与に変動要素が多い方の離婚問題では、収入の算定基準がその後のすべてを左右すると言っても過言ではありません。早い段階で専門家に相談し、正確な見通しを立てることが重要です。

平山 友喜 弁護士は
現在相談受付中です
平山 友喜 弁護士
営業時間
09:00 19:00
050-5283-9312
平山 友喜 弁護士 を詳しく見る