- 財産分与
- 別居
- 婚姻費用
- 離婚請求
- 性格の不一致
復縁を強く望む妻との離婚事件。短期間の別居ながら、証拠に基づく緻密な主張と適正な婚姻費用の獲得により協議離婚を成立させた事例
相談前の状況
まず、過大な婚姻費用の請求に対しては、適正な金額での解決を図るべく速やかに手続を進めました。結果として、客観的な資料に基づく適正な水準で婚姻費用分担調停を成立させることができました。これにより、離婚手続が長期化した場合における夫側の過度な経済的負担を抑え、精神的な余裕を持つことが可能となりました。
並行して離婚調停も申し立てましたが、妻側は復縁を強く希望し続けたため不成立となり、離婚訴訟へと移行しました。
訴訟手続においては、別居期間の短さを補うため、同居期間中から別居に至るまでの経緯、両親を交えた協議の状況、別居後のメールのやり取りなど、多数の具体的な客観的証拠を提出しました。そして、十分な意思疎通が図れず価値観の相違が埋められないこと、建設的な話し合いが不可能な状態であることなど、婚姻関係が客観的に破綻していることを詳細かつ緻密に主張立証しました。 訴訟中、妻側からは長文の手紙が提出されるなど、依然として関係修復を求める主張が展開されましたが、夫側は離婚の意思が固いことを一貫して示し続けました。 このような法廷での詳細な主張立証活動を通じて、頑なであった妻側の態度にも徐々に変化が見られるようになりました。裁判官から和解の可能性が打診されたことを契機に、最終的には、解決金を支払う条件にて訴訟外での協議離婚が成立しました。これに伴い離婚訴訟を取り下げ、紛争は全面的に解決しました。
解決への流れ
ご相談者は離婚することを強く希望していたが、ご相談時には別居を開始したばかりであり、直ちに離婚事由が認められるような事情はなかった。
しかしながら、婚姻期間が比較的短いため、離婚調停が不成立となって離婚訴訟を提起する場合であっても、婚姻期間の長さと別居期間の長さが同程度になる可能性が高かったため、早期に離婚調停を申し立てることになった。
平山 友喜 弁護士からのコメント
本件は、相手方が復縁を強く希望しており、かつ別居期間が短いという、判決で離婚が認められるハードルが高い事案でした。 このようなケースでは、単に「性格の不一致」を主張するだけでは不十分であり、客観的な証拠に基づいて、いかに婚姻関係が破綻しているか(修復不可能であるか)を裁判所に説得的に示す必要があります。日々のメールや生活上のやり取り、親族間の関係性など、細かな事実を積み重ねて綿密に主張を構築したことが、相手方の態度を軟化させ、譲歩を引き出す鍵となりました。 また、相手方が離婚を拒否している場合、手続が数年にわたって長期化することが少なくありません。その間、別居している相手方に支払う婚姻費用(生活費)の負担は重くのしかかります。本件では、初期の段階で調停を活用し、適正な金額での支払いに留める法的枠組みを整えました。これにより、長期戦を見据えた経済的な基盤を確保できたことが、その後の交渉や訴訟を焦ることなく有利に進める大きな要因となりました。 最終的に判決という形にはこだわらず、訴訟外での協議離婚という柔軟な解決方法を選択できたことも、早期かつ抜本的な解決に寄与しています。感情的な対立が激しく、相手方が復縁に固執している事案であっても、適切な証拠を用いた法的な主張と、経済的リスクのコントロールを行うことで、膠着した事態を動かし、納得のいく解決を導くことができることを示す有意義な事例といえます。
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