【長年の未回収が急転】定年退職間際の元上司に対する給与・退職金の仮差押えが奏功!弁護士費用の一部も上乗せし、早期一括回収に成功した事例
相談前の状況
ご相談者様(債権者)は、かつての勤務先の上司であった相手方に対し、約4年間にわたり契約書を作成しないまま現金で貸し付けていました。
その後、双方はこの貸付金について準消費貸借契約を締結したものの、相手方からの「当面の間猶予してほしい」という申し入れを受け入れたため、具体的な返済期限や利息等は定められていませんでした。
数年後、ご相談者様は幾度となく返済時期についての協議を求めましたが、相手方は具体的な話を避け続け、最終的には音信不通状態になってしまいました。ご相談者様が明確な期限を切って返還を求めた後も支払いは一切なく、長年にわたって相手方からは1円も貸付金を回収できていないという非常に苦しい状況が続いていました。
しかし、ご相談者様は、相手方が定年退職する間際であり、もう間もなくまとまった退職金が手元に支払われる状況が差し迫っていることを把握していました。この千載一遇のタイミングを逃せば、生活状況の苦しい相手方に退職金が即座に費消されてしまい、永遠に回収できなくなるおそれがあったため、当事務所にご相談にいらっしゃいました。
解決への流れ
ご相談を受け、相手方が勤務先から受け取る予定の毎月の給料および退職金債権をターゲットとして、速やかに裁判所へ債権仮差押命令を申し立てました。
その結果、申立てから1週間で裁判所から仮差押決定を得ることに成功しました。
裁判所からの通知を受けた第三債務者(勤務先会社)からの陳述書により、約1ヶ月後に相手方へまとまった退職金が支払われる予定であることを明確に確認できました。
今回のケースにおいて極めて重要だったのは、相手方が退職後も同じ会社で継続して勤務する予定であったという点です。自身の給与や退職金が仮差押えを受けた事実が勤務先に知れ渡ることは相手方にとって非常に不名誉であり、退職後も同じ職場で働き続ける上で大きな障壁となります。この状況が、相手方に対して「一刻も早く解決金を一括で支払い、仮差押えを解除してほしい」という極めて強いインセンティブとして働きました。
結果として、仮差押決定から1ヶ月半という極めて短期間のうちに相手方から示談の申し入れがあり、当方の指定した期日までに解決金が一括で支払われる合意が成立しました。さらに、当初の請求額に弁護士費用の一部を加算した金額を解決金として支払わせることに成功し、ご相談者様が負担する弁護士費用の一部も実質的に相手方に負担させるという形で事件を早期解決へと導き、その後速やかに仮差押えを取り下げました。
平山 友喜 弁護士からのコメント
本件は、長年にわたり1円も回収できていなかった個人間の貸金トラブルに対し、「仮差押え」という強力な法的手続を最適なタイミングで実行したことで、劇的な早期解決を実現した事例です。
個人間の金銭トラブルにおいて、相手方が音信不通になっている場合、単なる督促や話し合いの申し入れは無視されることが少なくありません。しかし、本件のように「相手方にまとまったお金(退職金)が入るタイミング」を逃さず、かつ「相手方の勤務先(第三債務者)」を巻き込む形で給与・退職金の仮差押えを行うことは、相手方に強烈なプレッシャーを与えることができます。
特に今回は、相手方が退職後も同じ会社に勤務し続けるという事情があったため、「会社での信用や体裁を守るためになんとしても早期に穏便な解決を図りたい」という相手方の心理を突き、一括返済に向けた強力なインセンティブを生み出すことができました。
また、訴訟等の長期化を回避し、仮差押えの段階で示談を成立させただけでなく、遅延損害金にとどまらず当方の弁護士費用の一部を上乗せした金額で合意できたことは、依頼者様にとって最大限の利益確保につながりました。
長年貸したお金が返ってこないと諦めかけている方も、相手方の勤務先や資産状況、ライフイベント(退職など)のタイミングを見極めることで、一気に回収の道が開ける可能性があります。泣き寝入りをする前に、ぜひ一度弁護士までご相談ください。迅速かつ戦略的なサポートを提供いたします。
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