- 窃盗・万引き
【窃盗】【示談】【不起訴】スーパーで財布を置き引きするも、自首と示談交渉により不起訴処分を獲得した事例
相談前の状況
30代で製造業で勤務をされている男性からのご相談でした。
いつも利用しているスーパーマーケットの買い物カゴ置き場に、他のお客様が置き忘れたと思われる財布があるのを見つけ、出来心から財布を持ち去り、中に入っていた現金を抜き取り、財布自体を店舗近くのゴミ箱に捨ててしまった、というものでした。
ご本人にこれまで前科・前歴はなく、家族にもすぐには打ち明けられずにいましたが、数日間悩んだ末に罪悪感に耐えられなくなり、パートナーに事情を話したうえで、ウェブサイトを通じて弁護士に相談をされました。
ご本人は、「警察に行けばその場で逮捕されてしまうのではないか」「相手にどれくらいの示談金を払えばよいのか」「家族や職場に知られてしまうのではないか」と、強い不安を抱えていました。
解決への流れ
弁護士は、面談の中で、
・占有離脱物横領罪や窃盗罪に当たり得ること
・防犯カメラなどで発覚する前に、自ら警察に出頭(自首)することが、その後の処分を軽くするうえで重要であること
・出頭時に家族や身元がはっきりしていれば、その場で逮捕される可能性は高くないこと
を説明し、早期の自首を勧めました。ご本人もこれに同意し、依頼を受けることになりました。
弁護士は依頼を受けた日に警察へ連絡を入れたうえで、翌日に依頼者に同行して警察署へ出頭しました。
このときに弁護士は経過をまとめた自首申入書を作成し、担当の警察官に提出しました。また、担当刑事に被害者への被害弁償を行いたいという希望を伝え、被害者の連絡先が判明すれば教えてもらえることの約束を取り付けました。
翌日、被害者が判明したらしく、弁護士は担当刑事より被害者の連絡先を教えてもらうことができました。
その後、弁護士は被害者に電話で連絡を取り、依頼者の代理人として謝罪の意を伝えるとともに、被害弁償及び示談交渉を申し入れました。
被害者は当初、警察には厳罰を望まない意向を示しており、弁護士が被害の実額を丁寧に聴き取ったうえで、これに一定の慰謝料を上乗せした金額で示談を提案したところ、双方合意に至りました。
示談成立後は、
・双方の合意内容を明確にした示談書を作成
・依頼者に内容を確認してもらったうえで締結
・示談金の送金
・締結済みの示談書の写しを警察・検察に提出
という手続きを進めました。
事件はその後、警察から検察庁に送致され、依頼者は検察官による取調べを受けることになりましたが、弁護士は取調べに先立ち、被害者との示談が成立し、深く反省していることなどを記載した「不起訴処分を求める意見書」を作成し、検察官宛てに提出しました。
その結果、依頼者は約1か月で不起訴処分となり、前科がつくことなく事件は終了しました。
清水 祐太郎 弁護士からのコメント
万引き・置引きは、現場に防犯カメラが設置されていることが多く、被害者もすぐに被害届を提出することから、刑事事件として立件される可能性のある犯罪です。
多くの方が「これくらいなら大丈夫だろう」と思ってしまいがちですが、発覚すれば重い刑事責任を問われるおそれがあります。
そこで、警察からの連絡が来たり、逮捕されたりするよりも前に、自首や任意出頭をすることが処分を軽くするために重要となります。
この事例のポイントは、
・早期に警察に出頭したこと
・被害者の感情に配慮しながら、示談を成立させたこと
・示談成立という事実だけでなく、反省の態度や再発防止の姿勢を弁護士の「不起訴処分を求める意見書」として提出したこと
となります。
一度罪を犯してしまったとしても、その後の対応次第で結果は大きく変わります。
ご自身やご家族だけで抱え込まず、できるだけ早い段階でご相談いただくことが、より良い解決への近道となります。
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