- 遺言
内縁の妻やその者との子へ遺産を遺すため、親族間の紛争を未然に防ぐ工夫を凝らした遺言書作成の事例
相談前の状況
「私には結婚した妻と子供がいますが、長年別居しており、内縁の妻とその者との子供とともに生活しています。
法律婚の妻とは、事情があって離婚はしていないのですが、夫婦関係は破綻しており、内縁の妻と長年に亘り生活を共にし、世話になっています。しかし、内縁の妻には相続権がないため、私が死亡したら、内縁の妻とその子供は現在のような暮らしができなくなってしまいます。それでは申し訳ないので、何か良い方法はないでしょうか?」
解決への流れ
内縁の妻には相続権がありません。
そのため、依頼者様がお亡くなりになると、長年別居生活をしている、離婚していない法律上の配偶者やその子供が遺産を相続することとなります。
依頼者様は、自分にとっての実の家族と考えている内縁の妻とその子供に遺産を残してあげたいと強く望まれていました。
そこで、まず、内縁の妻との間の子供については、認知をすることで法律上依頼者様の子供として相続人になれますので、認知手続をしました。
また、相続権のない内縁の妻には、依頼者様の死後、財産を残してあげられるよう、公正証書遺言を作成することとしました。
この事案では、依頼者様と内縁の妻の間の子供について、認知手続をすることで、依頼者様の子供として相続権が認められることとなりました。
また依頼者様のご希望どおりの内容で公正証書遺言を作成しました。依頼者様は、内縁の妻やその子供が、法律上の配偶者やその子供と協議する必要がないようにしたいと希望されていました。そのため、内縁の妻たちが取得する財産を特定し、指定した遺言執行者の業務は内縁の妻側の取得財産のみの遺言執行業務に限定し、そして、債務があった場合の処理を指定するなどしました。また、遺留分に配慮した内容で作成しました。
藤原 大輔 弁護士からのコメント
依頼者様は、法律上の配偶者とは数十年間という長期間に亘り別居生活を送っていることから、離婚を要求すれば離婚できる立場にはありましたが、諸事情から離婚しないという選択をされておりました。
依頼者様が長年生活を共にしている内縁の妻とその子供が、依頼者様に万が一のことがあっても、変わらず生活していける環境を作るため、認知手続をとり、公正証書遺言の作成もいたしました。内縁の妻やその子供が、法律上の妻やその子供と接触する機会を極力少なくしたいとのご希望もありましたので、その点も配慮した内容で遺言書を作成しました。
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