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DeNA守安社長「社会的意義が定まってなかった」、サイト再開の目処は「白紙」
記者会見を開いたDeNAの経営陣(右から南場智子氏、守安功氏、小林賢治氏)

DeNA守安社長「社会的意義が定まってなかった」、サイト再開の目処は「白紙」

DeNAは3月13日、医療サイト「WELQ(ウェルク)」など、キュレーションサイトの問題をめぐる第三者委員会の報告書を公表したことを受け、都内で記者会見を開いた。代表取締役社長兼CEOの守安功氏は冒頭、「今回の一連の問題で御迷惑をかけた皆様に改めて深くお詫び申し上げます。誠に申し訳ありませんでした」と謝罪した。

創業者である南場智子会長は「コンプライアンスの徹底ができていなかったこと。お客さまにどんな価値を提供するかという議論がされなかったことを深く反省しています」「わたくし自身も代表取締役として、守安とともに会社変革に取り組んでいく」「DeNAが社会から信頼される会社になれるよう全力を尽くしたい」と話した。

DeNAは昨年夏、運営していたキュレーションサイトが、不正確な記事であることや、著作権侵害の疑いなどを指摘され、休止に追い込まれていた。昨年12月、社外の専門家だけで構成される第三者委員会を設置して、事実関係や原因究明にあたっていた。

報告書では、DeNAが運営していた10サイトを調査したところ、著作権侵害や薬機法や医療法、健康増進法に違反する可能性のある内容があったとしている。

●キュレーション事業の再開目処はたっていない

今回の一連の問題が起きた原因について、守安氏は「キュレーション事業がお客さまへのどんな価値になり、社会的意義をもたらすのかということが定まっていなかった」「企業買収から事業拡大していくなかで、本来、じっくり足場を固めて、ルールを定めて、管理して、チェックすることが同時に必要になるが、その部分が足りなかった」と説明した。

また今後もキュレーション事業をつづけていくかについては、南場氏は「事業として継続することが可能なのかどうか、どのようなかたちなら、世の中に求めていただくサービスになか検討してきたが、現在は目処はたっていない。収益的な柱となることはありえない。今のところ白紙だ」と述べた。

なお、キュレーション事業に関わっていた執行役員の村田マリ氏は3月12日、同社執行役員、子会社iemo代表取締役、FindTravel代表取締役を辞任する意向を示した。守安氏によると、12日の取締役会で、「事業責任者については責任が重いだろう」と議論したことを受けて、村田氏からメールで辞任の意向が示されたという。

(弁護士ドットコムニュース)

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