2019年04月16日 09時37分

GWに有休5日をプラスして「17連休」にしたい! そんな願望は実現する?

GWに有休5日をプラスして「17連休」にしたい! そんな願望は実現する?
写真はイメージ(Fast&Slow / PIXTA)

新天皇の即位に伴い、今年のゴールデンウィークは10連休になる。「長期の旅行に行きたい」「そんなに休みがあってどうするのか」など様々な声があがっている。

さらに、今年の休暇をめぐるトピックスで気になるのは有給休暇の義務化だ。4月から、年10日以上の有給休暇が付与される労働者に対して、1年間で5日以上、会社が取得の時季を指定しなければならず、休暇に対する労働者の意識はますます高まりそうだ。

そこで、今年のゴールデンウィークをさらに充実したものにしようと、4月22日から26日にかけて有給休暇を取得して、5月6日までの17連休にすることは可能なのか。土井浩之弁護士に聞いた。

●「事業の正常な運営を妨げる場合」かどうか

「労働者が有給休暇を取得する権利は、『請求権』ではなく、『時季指定権』という言い方をします。

その取り方には制約がありません。法律上は、17連休を目指して、4月22日〜26日を年次有給休暇として指定することも可能です」

ただ、業務の都合上、受け入れがたい会社もあるのではないか。

「労働者は、自分の好きなように、すべて決めてよいわけではありません。その日に有休をとられると『事業の正常な運営を妨げる』場合、使用者(会社など)は拒否することができます。これを使用者の『時季変更権』といいます」

どういう場合が「事業の正常な運営を妨げる場合」になるだろう。

「年次有給休暇は権利であり、休みたいときに休むことがその本質です。使用者側はむやみに、その趣旨を害するような制限はできません。

しかし、その労働者が休暇をとり、その労働者の代替要員の確保が難しい場合、『正常な運営を妨げる場合』といえる可能性が高くなるでしょう。

今回のゴールデンウィークの時期だと、複数の労働者が一度に同じような日程で有休を指定することも考えられます。この場合、事業の正常な運営が妨げられるといえるでしょう。誰を休みにして誰に働いてもらうかが問題となりますが、それは使用者の合理的な裁量にゆだねられるとする下級審の判例があります」

今年度から始まった有休取得の義務化の影響で、何か変化はあるのか。

「会社が5日以上の取得時季を指定しなければいけないということであって、労働者がいつでも好きな時に取得できるとは限りません。この点については、これまでと変わりはありません。

あくまでも法律上は17連休もあるのかもしれませんが、特に同僚との人間関係上の問題は、自己責任ということになります」

(弁護士ドットコムニュース)

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土井 浩之弁護士
過労死弁護団に所属し、過労死等労災事件に注力。現在は、さらに自死問題や、離婚に伴う子どもの権利の問題にも、裁判所の内外で取り組む。東北学院大学法科大学院非常勤講師(労働法特論ほか)。
事務所名:土井法律事務所
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