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「介護の月給」全産業平均より6万円超低く、10年働いても上がりにくい…労組が調査
日本介護クラフトユニオンによる発表の様子

「介護の月給」全産業平均より6万円超低く、10年働いても上がりにくい…労組が調査

介護関係で働く人の月給は全産業平均と比べて、6万円以上低いーー。こうした賃金実態の調査結果を、全国約7万2千人の介護労働者が加盟する労働組合「日本介護クラフトユニオン」(久保芳信会長)が1月24日に発表した。

月給制で働く組合員の平均月給は24万1022円(2017年8月)で、全産業平均が30万4000円であるのに対し、6万2978円低かったという結果を示した。全産業平均は、厚生労働省の賃金構造基本統計調査(2016年)から引用した数字だ。

また、2017年度の臨時の介護報酬改定では、「介護職員処遇改善加算」により、一定の対象者には月額1万円程度の処遇改善がされているという。その点を踏まえ、自らの賃金にどう反映されたかを組合員に尋ねたところ、「わからない」という回答が目立ったことも紹介した。(月給制の組合員の22%、時給制の組合員の28.2%が「わからない」を選択)

同ユニオンの村上久美子政策部門長は「不満だ不満だと訴えるだけではなくて、もっと自分の処遇に関心を持っていただいて、社会に発信していかなければいけない」と話した。

このほか、勤続年数が10年以上となっても賃金が上がりにくい状況を指摘し、「賃金が上がっていかないと、この先の離職が後を絶たない」と危機感を口にした。

調査は2017年9月1日ー10月13日、7766人の組合員を対象に調査票を配布し、3738人から回答があった。(回答率48%)

(弁護士ドットコムニュース)

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