「貧乏で子どもが闇バイトに手を出さないかとてもとても心配です」。物価高騰が長引く中、困窮する子育て世代から、そんな切実な声が上がっている。
認定NPO法人キッズドアが、母子世帯を中心とする困窮子育て世帯を対象に実施したアンケートで、98%が「経済的に苦しさを感じている」と回答した。
経済的な理由で、子どもが健康に必要な量の食事を十分にとれていない日が「ある」と答えた世帯も約8割に上った。
「いつも2人前ほどのおかずを5人で分けている」「借金して食材を買っている」「死ぬまで生活するのが億劫と感じる」──。
夏休みを前に、食費や光熱費の負担、猛暑への不安が重なる中、親たちの悲鳴は一段と深刻さを増している。
●98%が「生活は苦しい」
この調査は、認定NPO法人キッズドアが6月1日から8日かけてオンラインで実施した。困窮する子育て世帯1449世帯(回答率42%)から回答を得た。
物価高騰による生活への影響を把握し、必要な支援の検討につなげることを目的としている。7月1日、東京・霞が関の厚労省記者クラブで会見を開き公表した。
回答者は40代が52%で最も多く、母子世帯が94%を占めた。世帯所得は100万円未満が16%、100万〜200万円未満が35%、200円〜300万円未満が33%だった。
暮らし向きについては、「大変苦しい」が56%、「やや苦しい」が42%で、合わせて98%が経済的な苦しさを感じていた。
●「借金して食材を買う」「2人前ほどのおかずを5人で分ける」
経済的な理由で、子どもが健康に必要な量の食事をとれない日については、「ほぼ毎日ある」が19%、「ときどきある」が57%で、約8割が「ある」と回答した。
また、物価高騰の影響で抑えている子どものための支出(複数回答)は、「衣服や靴」が89%、「将来のための貯金」が80%、「遊びや体験活動」が79%、「お小遣い」が70%、「学校・部活・塾・習い事」が61%だった。
自由記述ではせ、生活の厳しさをうったえる声が相次いだ。
「子どもに食べさせるために親は食事回数を減らしたりしています」
「子どもたちのおかずも1日1品しか作ってあげられません」
「いつも2人前ほどのおかずを5人で分けている」
「借金を返すために、借金を繰り返して、借金して食材を買っている」
「貧乏で子どもが闇バイトに手を出さないかとてもとても心配です」
●夏休みは「地獄の日々」「周りの子どもは楽しんでいる」
今年夏、エアコンの使用については「必要なときでもかなり制限して使う」が38%、「ほとんど使わない」が6%、「ない・故障中」が4%だった。
また、夏休みについて考えて気持ちがひどく落ち込んでしまうことが「いつもある・しばしばある」と答えた人は44%、「ときどきある」が39%に上った。
自由記述に寄せられた声には、食費や電気代への不安があふれていた。
「夏休みの食事に光熱費。どうしたらいいのか頭が痛いです」
「給付金がなければ、もう生活を補えるものもなく生きられる気がしない」
「光熱費払うほうにお金がかかり満足に食事等を用意できずいつも罪悪感をもって仕事にいくので、ほんとに地獄の日々がはじまったと思ってしまいます」
「エアコンもなく扇風機も1台しかなく、真夏がすごせるか不安でどう乗り越えようか困っている」
「周りの子どもたちは旅行に行ったり夏休みを楽しんでいるのに経済的に余裕のないうちではそういった経験もできません」
●「手取りはほとんど増えず、生活は厳しいまま」
現在困っていることや必要な支援については、
「相談できるところを作ってほしいです」
「親も他界しており、親戚も近くにいないので、孤独に近いです」
「年収が少し上がると手当が減額・打ち切りとなり、その一方で社会保険料などの負担は大きく、結果的に手取りはほとんど増えず、生活は厳しいままです」
「私立はとても無理です。学費無料などと言っても結局、制服代や旅行積立などすごく高くびっくりです。なんとか公立に入ってもらわないとですが」
など、制度の狭間で苦しむ実情をうったえる声も数多く寄せられた。