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2018年11月15日 08時57分

「20年不倫」の女性 正妻の座を狙うも、相手の妻は「絶対離婚しません」

「20年不倫」の女性 正妻の座を狙うも、相手の妻は「絶対離婚しません」
画像はイメージです(polkadot / PIXTA)

20年にわたって不倫しているものの、不倫相手の妻が離婚に応じてくれないーー。こんな相談が弁護士ドットコムに寄せられました。

相談者は、妻子ある男性との不倫が20年目に突入し、同棲し始めて8年になりました。専業主婦である妻には、これまで慰謝料として200万円を支払った上、生活費や子どもの学費、住宅ローンなど全て支払ってきました。

しかし、妻は不倫していることは許容しているものの、「離婚したら生活ができない」と離婚は絶対にしないと主張しています。相談者は相手の子どもが来春、大学卒業するのを機に、再び離婚話を持ちかけようとしています。果たして、夫は離婚することができるのでしょうか。河内良弁護士に聞きました。

●有責配偶者からの離婚請求が認められる3条件

「この相談における夫、つまり相談者の彼は、妻との間の婚姻関係を破綻させる原因を作った配偶者だと思われます。そして、法律用語上、このような『婚姻関係を破綻させる原因を作った配偶者』のことを『有責配偶者』と呼びます」

ーーそうなると、今回の相談は「有責配偶者から、裁判所に離婚を求めることができるか」という話になりますね

「はい。最高裁の判例によれば、このような有責配偶者からの離婚請求が認められるための要件は3つあります。

(1)別居期間が長期間にわたること(2)離婚する夫婦の間の子が未成熟でないこと(3)離婚することで、他方配偶者(この相談でいえば妻)が精神的・社会的・経済的に極めて苛酷な状況に置かれることがないこと、です」

ーー今回の相談ではどうでしょうか

「子どもがもうすぐ大学を卒業するとのことですので、(2)はクリアしそうです。別居期間については、夫と妻の婚姻期間が20年を超えるものと考えられる一方で、不倫相手とは同棲し始めて8年ということです。婚姻期間の半分以上を別居しているのであれば、(1)の要件もクリアしそうです」

ーーそれと、妻が苛酷な状況に置かれることがないか、という点ですね

「おそらく、交渉をして離婚を求めても、妻がこれに応じることはなさそうですから、裁判所に判断してもらうほかに方法はありません。

その場合、まずは離婚調停を申し立てないと、離婚訴訟に持ち込むことができないとされています(調停前置主義)ので、ともかく離婚調停の申立てが必須です」

●離婚できるか、楽観視できない

ーーでは、離婚調停を経て離婚訴訟を起こしたら、離婚は認められるのでしょうか

「裁判所が離婚を認めてくれるかは、裁判官次第・証拠次第です。あまり楽観的な見方はできません。

相談者の立場は、妻からみれば不貞行為の相手方という立場です。このような立場にある女性には『既婚男性の口説き文句を100%信じ込む』ということがよくあります。そもそも『妻は不倫していることは許容している』とか『絶対に離婚しないと主張している』という話自体、果たして本当のことなのか怪しむべきかも知れません」

(弁護士ドットコムニュース)

河内 良弁護士
大学時代は新聞奨学生として過ごし、平成18年に旧司法試験に合格。平成28年3月に独立した。趣味はドライブと温泉めぐり。

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