元フジテレビのフリーアナウンサー、大島由香里さんが7月23日、テレビ番組「バラいろダンディ」(TOKYO MX)にて、離婚する際に「婚約指輪を返しました」と告白した。
大島さんの元夫で、元フィギュアスケート選手の小塚崇彦さんとの離婚エピソードとして、明かしたものだ。
離婚問題に詳しい冨本和男弁護士によれば、離婚時に婚約指輪をめぐってトラブルになるケースは珍しくないという。では法的には、婚約指輪は返す義務があったのだろうか。冨本弁護士に聞いた。
●「元夫からのプレゼントを返す必要はない」
大島さんが婚約指輪を元夫に返す法的な義務はあったのでしょうか。
「結論から言えば、大島さんは元夫から贈られた婚約指輪を返す必要はありませんでした。
離婚時の財産分与において、金額の高い婚約指輪の所有権をめぐって争うことはよくあります。贈った側の気持ちはわかりますが、離婚後も、婚約指輪の所有権は贈られた側にありますので、返還する必要はないのです」
通常、財産分与は、どのようなルールに基づいて、決まるのでしょうか。
「婚姻中の財産には『共有財産』と『特有財産』の2種類があります。共有財産とは、夫婦が協力して築いた財産のことで、財産分与の対象となります。
一方で『特有財産』とは、親からの贈与や相続などのことで、財産分与の対象とはなりません。また独身時代に貯めたお金で購入したものも、財産分与の対象外となります。そのため離婚後も、婚約指輪の所有権は贈られた側にあるのです」