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「孫さんと握手したい」「総理になって」熱い株主に孫会長も苦笑い…ソフトバンク株主総会
ソフトバンク(東京都内のショップ)

「孫さんと握手したい」「総理になって」熱い株主に孫会長も苦笑い…ソフトバンク株主総会

ソフトバンクグループの株主総会が6月20日午前10時から、東京都内で開かれた。株主が質問し、孫正義会長兼社長らが答える質疑応答は約1時間にわたり実施。「孫さん、総理大臣になって!」など、仰天の質問(要望)に孫会長がどう返答したか。同社がリアルタイム配信した動画をもとに、やりとりの一部を紹介する。

●株主「優待いらないんで、孫さんと握手する権利がほしい」

孫会長が思わず苦笑した質疑応答は以下の3つだ。孫会長に日本国の総理就任を求める声のほか、孫会長との「握手券」や考えてきた事業をプレゼンする機会がほしいとの声が出た。

株主:「将来、日本の総理になってほしい。お願いします!」

孫会長:「いや、なりません。若い時、ちらっと思ったことがあるんですよ、やってみようかなと。でも今はソフトバンクの経営が楽しいし、今回の人生はそれで全うしたい」(苦笑)

株主:「いつ買ったかわからない5000株を持っています。優待とかいらないんで、抽選で孫さんやマーさん(アリババ創業者)と握手する権利がほしいです。もしあれなら配当金を返上します」

孫会長:「どうしましょう。ちょっと考えときます」(苦笑)

株主:「スタートアップ支援をする事業の提案をしたい」

孫会長:「僕も忙しくしてますんで、うちのものに誰か1回聞いてもらって、良さそうだというならあれしますけども」(苦笑)

●ユニクロ柳井氏「税金の使い道よくない」

事業戦略に直接関係しないが、東京都に税収が「一極集中」していると憂う株主から、ソフトバンクグループによる「外圧」で東京都を改革してほしいという声も出た。これには、孫会長と社外取締役の柳井正氏(ユニクロを手がけるファーストリテイリング会長兼社長)が答えた。

株主:「改革が遅れている東京都への税収一極集中を懸念している。ソフトバンクグループからの外圧を通じて、東京を改革してほしい」

孫会長:「東京都に税金をたくさん払えるように、しっかり利益を出していきたい。東京だけじゃなくて、いろいろなところでユニコーン(企業の評価額が10億米ドル以上などの条件を満たす未上場企業)を育てていきたい」

柳井氏「僕個人や僕の会社ほど正確に税金を払っている人はいないんじゃないか。税金を払うのは僕は大賛成。ただ、使い道はよくないので、もっとよく考えて使っていただかないと、みんなの税金が無駄になる」

●孫会長「上場やめようと思ったことも」

また、孫会長が、株価の見通しが強気であることに関して、株主からは「MBO(経営陣による買収)をする方がいいのではないか。上場させ続ける意義は」との質問も飛んだ。

孫会長は「上場をやめて、自分ひとりの会社にするかという欲望にかられたことは何度かある。上場会社として面倒くさい手続きがたくさんある。そういうものがなくなってスッキリするなと思ったことはある。ただ社会の公器としていろんな株主に応援していただく。人類に貢献したいという思いも強い。世界展開のためには上場を保った方がいい」と答えた。

株主総会は約2時間で終わった。孫会長は「300年後の人類に最も影響を与える企業になりたい」。自身が掲げる経営ビジョンに明確に反対するような声は株主から出されなかった。ソフトバンクグループが株主総会に提案した議案はすべて、原案どおり可決・成立した。

(弁護士ドットコムニュース)

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