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呉座勇一氏の中傷ツイート問題、歴史学協会がハラスメント防止の声明 「連鎖を断ち切る」
日本歴史学協会のウェブサイトより

呉座勇一氏の中傷ツイート問題、歴史学協会がハラスメント防止の声明 「連鎖を断ち切る」

日本歴史学協会は4月2日、「歴史研究者による深刻なハラスメント行為を憂慮し、再発防止に向けて取り組む」との声明(http://www.nichirekikyo.com/statement/statement20210402.html)を発表した。

声明は、国際日本文化研究センター(日文研、京都市)の助教で、歴史学者の呉座勇一氏がTwitterで女性研究者に対して中傷する内容の投稿を繰り返しおこなっていたことを受けたもので、「この事態を深刻に受け止め、強い危機感をいだいています」としている。

日本歴史学協会では、「ハラスメントのない自由闊達で平等な歴史研究活動の実現に努めること」を目指し、2020年7月に「歴史学関係学会ハラスメント防止宣言」を発表していた。今回、呉座氏による行為について「ハラスメント防止宣言」の趣旨と精神に大きく背くと批判している。

一方、声明では「このハラスメント行為が、少なくない数の歴史研究者によって看過されてきたことも問題」であるとし、「『自由闊達で平等な歴史研究活動の実現』とはほど遠い状況にあるのではないか」と懸念を表している。

また、「今回の問題は、歴史学界において長年にわたって蓄積されてきた、ハラスメントをうみだし、それが見すごされてしまう構造が、表出した一事例に過ぎません。この構造のなかでは、すべての歴史研究者がハラスメントの当事者となり得ます。そうした連鎖を断ち切るための取り組みが歴史学界に求められています」として、ハラスメント防止を強く訴えている。

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