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「被告人の自尊心を傷つけ、有罪の印象与える」法廷での手錠・腰縄の使用中止求め、佐賀県弁護士会が声明
佐賀県弁護士会のHP

「被告人の自尊心を傷つけ、有罪の印象与える」法廷での手錠・腰縄の使用中止求め、佐賀県弁護士会が声明

佐賀県弁護士会は5月1日、刑事法廷内における入退廷時に被疑者・被告人に対して手錠・腰縄を使用しないことを求める会長声明を発表した。声明では、手錠・腰縄使用が被告人の人格権や無罪推定の権利を侵害する人権侵害行為だとして、「憲法及び国際人権法等に違反する」と指摘している。

法律では、公判廷で手錠や腰縄によって身体を拘束してはいけないことが定められているが、実際には、被告人が入廷するときは手錠・腰縄がつけられる運用となっている。こうした運用が違憲だとして国家賠償請求訴訟も提起されたが、最高裁は訴えを退けている。

●「被告人の自尊心を傷つけ、周囲に有罪との印象を与える」と警鐘

佐賀県弁護士会は声明で、「刑事法廷内で被告人等に手錠・腰縄を使用することは、被告人等の自尊心を傷つけ、羞恥心を抱かせるだけでなく、周囲に『この被告人は有罪である』との印象を与えるもの」と指摘。

近畿弁護士会連合会の2017年のアンケートでは、6割以上の被告人が「罪人であると思われていると感じた」、半数近くが「恥ずかしかった」と回答したことを紹介している。

また声明では、国や裁判所に対して、必要やむを得ない場合以外は手錠・腰縄を使用しないこと、刑事訴訟法に入退廷時の身体不拘束原則を明記すること、手錠・腰縄を使用しないための施設整備や逃亡防止のための物的・人的整備を講じることを求めている。

この記事は、公開日時点の情報や法律に基づいています。

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