静岡県内の高速道路で追突事故を起こし、搬送された病院で看護師にケガを追わせた俳優の広末涼子さんが4月16日、処分保留で釈放されました。
今後も任意で調査が続けられますが、一部報道で挙げられていた薬物使用に関しても、警察の捜査では検出されませんでした。
ですが、芸能問題に詳しい河西邦剛弁護士は自動車事故における広末さんの過失の大きさに着目。復帰は決して簡単ではないとの見方を示します。
⚫︎追突事故、過失大きく裁判の可能性も
事故についてのポイントは2つです。「広末さんの過失の程度はどれくらいか」と「同乗者の男性がどれくらいの傷を負い、処罰感情があるのか」。
自動車事故については薬物が検出されなかったので、危険運転致傷については完全に消えました。ですが、ブレーキ痕がなかったとの報道もあります。
一直線のトンネルでブレーキをかけなかったのは故意に近い重過失とも言える可能性があり、場合によっては、裁判になる可能性すらあります。一方、同乗していた男性に処罰感情がないとすれば、起訴猶予になる可能性もあります。
もし起訴された場合でも、実刑判決ではなく、おそらく執行猶予がつくでしょう。その場合、執行猶予期間中は芸能活動を休止する可能性があります。執行猶予の期間としては、2〜3年程度かなと思います。
処分自体は、検察が本気を出せば1カ月程度で出せると思います。ですが、人権の観点から、不起訴の筋を消さないように検察も慎重に判断していると見られます。 示談の結果や、被害者側の処罰感情などを踏まえた上で、2、3カ月以内には最終的な処分が決定されるでしょう。
⚫︎「行った事実は変わらない」
仮に両方とも不起訴になった場合は、取引先が引き続き広末さんと仕事をしたいかどうかが焦点になってきます。
作品を見たい、歌を聞きたいというファンはいると思います。ですが作品は広末さんだけでは作れません。コンサートならば、チケット会社やイベンターなど様々なビジネスパーソンが関わってくる。ドラマや番組制作でも同じです。
薬物使用に関しては完全に否定されました。ですが、広末さんが(追突事故や看護師への暴行)行った事実は変わらないわけですよね。今後、復帰をするとしても、広末さん側としても理由が必要でしょうし、仕事仲間も今回の事件を受け入れられる人でないと、一緒に仕事をするのは難しいと思います。
⚫︎復帰に向けて行為に至った理由を自らの口で説明する必要がある。
今後、広末さんが復帰していくうえで重要になるのは、今回の行動について本人の口から説明がなされるかどうかです。 なぜ事故を起こしたのか、どうして看護師に対して手を上げたのか、ここに対して答えがないと、ファンも素直に応援しづらく、作品を見ても頭をよぎってしまいます。
広末さんのプライバシーに関わる部分ですが、ファンビジネスの中で、なぜ今回の行動に至ったのか自ら説明することは復帰との関係では必要になってくると思います。
※インタビュー取材は4/21に行いました。