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友人のシングルルームに、こっそり「2時間だけ」滞在…宿泊しなければ大丈夫? 
画像はイメージです(akatuki_70D / PIXTA)

友人のシングルルームに、こっそり「2時間だけ」滞在…宿泊しなければ大丈夫? 

友人が泊まるホテルのシングルルームに2時間だけ滞在したが、違法なのでしょうか? そんな相談が弁護士ドットコムに寄せられています。

相談者は「宿泊せずにその2時間後には出た」といい、ホテルからお咎めもなかったようです。しかし、よくよく考えると宿泊費用も支払わずに利用したことで、刑事責任を問われるのではないかと気になり始めたようです。

ネットやSNSでも同様に後ろめたさを感じた人たちの投稿がみられます。法的にはどう考えられるのでしょうか。若林翔弁護士に聞きました。

●違法性は?

——相談者の行為に、法的な問題はあるのでしょうか

旅館業法上、ホテルは宿泊者名簿に宿泊者の氏名等を記載しなければなりません。ホテルの約款等でもその旨は定められています。名簿に記載されていない相談者は、宿泊者以外の者であると考えられます。

そのため、ホテル(建造物)が宿泊者以外の客室への立ち入りを禁止している場合には、建造物侵入罪が成立する可能性はあります。

また相談者を招き入れた知人が、あらかじめ相談者を招くつもりだったのに1人分のシングルルームを予約したのだとすれば、詐欺罪に該当する可能性もあります。

民事責任については、ホテルの約款や利用規約の内容によって変わってきます。約款等で宿泊者以外の者の客室内への立ち入りを禁止していた場合などでは、ホテルとの宿泊契約に違反したとして損害賠償責任が生じる可能性があります。

「シングルとツイン/ダブルの差額」など、部屋代の差額分の請求であれば、損害賠償の金額としても妥当だと考えられます。

この記事は、公開日時点の情報や法律に基づいています。

プロフィール

若林 翔
若林 翔(わかばやし しょう)弁護士 弁護士法人グラディアトル法律事務所
顧問弁護士として、風俗、キャバクラ、ホストクラブ等、ナイトビジネス経営者の健全化に助力している。また、店鋪のM&A、刑事事件対応、本番強要や盗撮などの客とのトラブル対応、労働問題等の女性キャストや男性従業員とのトラブル対応等、ナイトビジネスに関わる法務に精通している。

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