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ヤマザキパン「薄皮シリーズ」5個→4個から丸1年、「減らして売れ行き増えた」消費者の支持明らかに
「薄皮シリーズ」の「薄皮つぶあんぱん」(山崎製パン提供)

ヤマザキパン「薄皮シリーズ」5個→4個から丸1年、「減らして売れ行き増えた」消費者の支持明らかに

山崎製パンの「薄皮シリーズ」は2023年1月1日の出荷分から、従来の5個から4個に数量変更された。原材料などの価格高騰によるものだが、庶民の食卓を支えてきたロングセラーだけに「たかがパン1個」などと言う人はいるまい。

1個減ったことを受けて、SNS上では「悲しい」などの反響があったが、結果として、同社は「売れ行きは前年より増えました」と明らかにした。(弁護士ドットコムニュース編集部・塚田賢慎)

●総重量は1割減で価格は据え置き

2001年発売開始の「薄皮シリーズ」は基本5個入りだったが、2023年1月1日出荷分から4個に減った。

2022年12月の発表によると、小麦粉を中心とした原材料価格の高騰やエネルギーコストの上昇を背景とした決定だという。山崎製パンは当時「これらのコストアップは、企業努力による吸収の範囲を超えた大変厳しいもの」としている。

4個になってからは、1個あたり重量は約1割増量したが、総重量は約1割減量した。値段(出荷価格)に変更はない。

「減るのは悲しい」「消費者からすれば実質の値上げ」「いわゆるステルス値上げでは」 「5個のまま値上げしてほしかった」「企業努力を尊重したい」

庶民の暮らしに馴染んだ人気商品をめぐる"大きな発表"を受けて、SNSなどで賛否含めてさまざまな反響があった。

●「引き続きの支持に大変感謝」再度の個数変更は予定なし

4個になってから1年が経ち、そろそろ消費者の「ジャッジ」が出される。弁護士ドットコムニュースは、前年までの「5個時代」と比較した2023年の「薄皮シリーズ」の販売個数や売上について質問した。

山崎製パンは「薄皮シリーズ全体で2022年を上回る売れ行きとなっています」「引き続きご支持をいただいており、大変ありがたく思っています」と答えた(12月29日)。

「一番人気の『薄皮つぶあんぱん』についても、1月から11月までの出荷数量が約5100万袋と2022年を上回っています」(同社)という。まだ集計できない12月の数字を含めて、前年を上回る見通しだという。

「5個から4個に減ることに対して、SNSを中心に悲しむ声をいただきましたが、1個あたりの重量を増やしたことに対して、多くの好意的な声をいただきました」(同社)

4個にしてから、1個あたりの満足感やおいしさアップを狙い、生地配合を工夫したり、中の具材を増量したそうだ。

同社は、再度の個数変更の予定はないとしている。来年1月から惣菜系を「薄皮グルメ」として品揃えを強化する。

今年は原材料高騰の影響で、飲食業界における値上げが相次いで実施された。一方で「薄皮シリーズ」と同じように、数量を減らして販売価格を据え置きにする場合もあった。

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