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東京弁護士会、安倍元首相の「国葬」実施に反対表明 「法的根拠ない」撤回を求める
東京弁護士会(barman / PIXTA)

東京弁護士会、安倍元首相の「国葬」実施に反対表明 「法的根拠ない」撤回を求める

東京弁護士会(伊井和彦会長)は8月2日、9月27日に実施予定となっている安倍晋三元首相の「国葬」について、反対し撤回を求める会長声明を公表した。

明治憲法下の「国葬令」はすでに失効しており、政府が法的根拠として示した「内閣府設置法」は内閣府の行う所掌事務を定めたものにすぎないとして、「政府が経費を国費から支出して『国葬』という形の儀式を行うことは、法的根拠がない以上、認められない」とする。

また、吉田茂元首相の「国葬」を例にあげて、「テレビ・ラジオでは娯楽番組の放送が中止され、全国各地でサイレンが鳴らされ、学校や職場で黙祷が事実上強要された事案が発生した」と指摘。

今回の「国葬」でも、「公的機関のみならず民間機関に対しても同様の有形無形の同調圧力がかかることは容易に予想され、弔意の表明の事実上の強制が行われかねない」とし、「国民の思想・良心の自由(憲法第19条)との関係で好ましくない状況がもたらされかねない」と述べる。

同会は、襲撃事件は「加害者の動機等に関わらずその行為自体が民主主義に対する重大な脅威である」としたうえで、安倍元首相の「国葬」には憲法理念上の問題点が多々あるとして、実施に反対し、政府に撤回を求めている。

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