「税金アジャース」丸山穂高氏本人に聞く、議員特権で「帝国ホテル122泊」するワケ
丸山穂高議員(Youtubeチャンネル「国会議員のボーナスを一緒に開封!」より/https://www.youtube.com/watch?v=qS3eVSbz6Zc)

「税金アジャース」丸山穂高氏本人に聞く、議員特権で「帝国ホテル122泊」するワケ

「帝国ホテルのサービスアパートメントに、国会議員の文通費で長期滞在します」。ツイッターで、そんな投稿をしたのは、丸山穂高衆院議員だ。

丸山議員は、ホテル滞在は「122泊で150万円」と明かしたうえで、「給与とは別に毎月100万円フリーハンドな議員特権『文通費』」で支払うとツイート。「税金アジャースで、老舗ホテルへの応援も出来ちゃいますね」とも投稿した。

丸山議員のツイートに対しては、「面白半分で税金を使うなら止めてください」「常識やモラルから外れてる」といった批判的な声がある一方、「隠す気なしの丸山議員いっそ清々しい」「経済回してますね」など肯定的な意見もあった。

なぜ、「文通費で帝国ホテルに宿泊」などとわざわざ公言したのだろうか。「帝国ホテルに泊まってみたかった。サービス開始日の3月15日から泊まるつもりです」という丸山議員本人に、その真意を聞いた。(編集部・若柳拓志)

●「歳費で泊まっても文通費で泊まっても一緒」

ツイートの文通費とは、「文書通信交通滞在費」のことだ。国会議員は、「公の書類を発送し及び公の性質を有する通信をなす等」のため、月額100万円を受け取っている(国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律9条1項)。

国会議員の給料にあたる歳費とは異なり、文通費は非課税のため(同法9条2項)、100万円そのまま支給される。

丸山議員によれば、文通費は毎月10日に歳費とともに半分の50万円がまず支給され、残りは月末に支給される。さらに、文通費については領収書が不要で、自分から公開しない限り、使途不明のままだという。

丸山議員が以前に所属していた「日本維新の会」は、議員別で文通費の使途をホームページで公開している。所属当時の丸山議員の使途についても、月ごとに公開されている。

「公開されている使途を見てもらえればわかりますが、みんな毎月もらう100万円を使い切れていません。

文通費は使いきれずに余ったとしても返す必要ないのですが、結局、人件費に使ったり、資金管理団体に入れているケースが多いです。

国会議員の資金管理団体では、人件費を除く1件1万円を超える支出について、収支報告書へ記載し、領収書等の写しを提出する必要があります。そこに入れることには、単に懐に入れるよりはお金の動きがオープンになるという意味合いがあります」

とはいえ、文通費については「『第2の財布』として使えてしまう」という。

「同じ口座、同じポケットに入っているので、歳費(第1の財布)との区別は事実上ありません。だから、ホテルの宿泊費用について、『歳費などから自腹で払います』と言っても、『文通費で払います』と言っても、結局は同じ財布からお金が出ることになるわけです。

『宿泊費は歳費から出しました。文通費は適切に使いました』と言っても構わなかったのですが、あえてオープンにする形で文通費で宿泊する旨のツイートをしました」

●「文通費で酒飲んでもバレない。それでいいのか?」

画像タイトル JR議員パスを紹介する丸山議員(https://www.youtube.com/watch?v=-IjfpqAmYoc&t=203s)

投稿の理由について、丸山議員は「国会議員の既得権に対する問題提起」と説明する。

「国会議員はJRの鉄道(新幹線を含む)やバスが無料で使えますし、東京から一定の距離がある選挙区の国会議員については、飛行機も月3~4往復分無料で乗れます。すでにそういった特権があるにもかかわらず、文通費が別途出ています。

しかも使途不明で構わない。たとえ文通費を使って銀座で飲んでもバレないでしょう。法の趣旨にそぐわない使い方になるでしょうが、適切に使っていると言えば済んでしまいます。

この問題はずっと言われていますが、国会議員の既得権となってしまっているため、一向に動きがありません。維新に所属していたときに法案提出もしましたが、話は進みませんでした」

文通費として支給される年間総額は、衆参両院合わせて「約85億円」(一人あたり年1200万円、2021年2月現在の衆参両院合わせた定員は713人)。すべて税金でまかなわれている。

「『微々たる額』という議員もいます。もちろん国民1人あたり10万円配布となれば、85億円では済まないのはたしかですが、普通に考えたら結構な額。ましてコロナ禍の今、医療費に加えるなど使い道はいくらでもあります。『微々たる額』という感覚は、国民のみなさんの理解を得られないでしょう」

最終的な着地点として、丸山議員は、会社員が会社に経費を請求するのと同じような仕組みを提案する。

「本当に必要なお金なら、みなさんに納得してもらえるはずです。また、議員個人の活動で、外交の秘密に関わるようなこともそうないでしょう。

必要な実費を請求する仕組みにして、誰がどれだけ請求したかを公開する形にすればよいと思います。

仕組みを変えるためには法改正が必要ですが、正直、私一人の力ではいかんともしがたいです。しかし、文通費が社会問題としてクローズアップされるなど大きな流れができれば、変えられるかもしれないと思っています」

●「とにかく文通費の問題を知ってほしい」

文通費で帝国ホテルに宿泊することには、「常識やモラルから外れてる」など一定の批判がある。丸山議員は議員宿舎に居を構えており、あえて都内のホテルに泊まる必要性は決して高くない。しかし、丸山議員はそういった声をむしろ歓迎しているようだ。

「話題のニュースに乗って、少しでも多くの人に文通費のことを知ってもらえるのではないかと思ってツイートしたのですから。むしろお褒めの言葉が届いていることに戸惑っているくらいです。もっと『ヒャッハー』しないダメかも」

今のところ、3月15日のサービス初日から実際に宿泊するつもりでいるという。

「自分が泊まってみたいと思ったこと自体は否定しません(笑)。ホテルの新サービスの予約は4カ月が上限ということのようなので、その4カ月(=122泊)を予約しました」

ただし、ホテル側に迷惑をかけることは断じて避けたいという。

「私への脅迫などがあると警備がつき、ホテルにご迷惑をかけることになるので、宿泊が難しくなるでしょう。営業を妨害したいわけでは決してありません。ただ、今のところ脅迫などはきていませんので、このままなら宿泊できそうです」

(2月9日13時00分編集部追記) 「月2往復分くらい」→「月3~4往復分」に訂正しました。

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