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風俗求人サイト「バニラ」が池袋ハロウィンで子どもに「うまい棒」、豊島区は困惑
2019年10月26日、東京・池袋で開かれたハロウィンのイベントに合わせて、風俗求人サイト「バニラ」が「うまい棒」を配布した(「バニラ」の公式Twitterより、2019年11月20日キャプチャー)

風俗求人サイト「バニラ」が池袋ハロウィンで子どもに「うまい棒」、豊島区は困惑

子どもたちが楽しみにしているハロウィンが今年の秋も各地で開かれた。しかし、「池袋ハロウィンコスプレフェス2019」に開催されていた東京・池袋で、風俗求人サイト「バニラ」も路上でお菓子を配布するイベントを実施したことから困惑が広がっている。

配布されたのは、バニラのキャラクターやサイトのQRコードが印刷されたオリジナル包装の「うまい棒」。バニラのHPは18歳未満の閲覧を禁じているが、子どもにも「うまい棒」が配布されていたことがTwitterなどで報告され、問題となった。

コスプレフェスを共催している豊島区や「うまい棒」の製造販売元である「株式会社やおきん」にも問い合わせるユーザーが続出。豊島区は「事前に把握できなかった」と困惑しながらも、「今後は警察とも連携しながらやっていきたい」と話している。

●「高収入バニラちゃんのゆるキャラが子供にうまい棒配ってるの邪悪すぎ」

バニラが「うまい棒」を配布したのは、池袋のサンシャイン通り。バニラはTwitterの公式アカウントで、「今年のハロウィンは…全国8箇所に #高収入なコラボうまい棒 を届けに行くよ」などとツイート。10月26日には午後に800個を配ると予告していた(現在は削除済み)。池袋のサンシャイン通りではコスプレフェスのパレードが行われる時間帯だった。

当日、池袋で「うまい棒」を受け取った人が「高収入バニラちゃんのゆるキャラが子供にうまい棒配ってるの邪悪すぎて笑てまう」(原文ママ)などとツイート。子どもにも配っていたことが複数目撃されたことから、豊島区や「やおきん」への問い合わせが相次いだ。

豊島区は弁護士ドットコムニュースの取材に対し、「通常、道路上での物品の配布は警察の許可が必要ですが、許可が出ていたとしても、事前に区にまで情報は来ません」として、事前に把握していなかったことを明らかにした。

豊島区では困惑しつつも、「しかし、今回のように公共的な問題もあるので、今後は警察とも連携してやっていきたい」と話した。

●10月31日に予定されていた全国8カ所のイベントは突然中止に

一方、「やおきん」は取材に対し、バニラとのコラボ「うまい棒」について、「弊社のお取引先様が、弊社よりご購入いただいた『うまい棒』を二重包装された上で販売等されたものと認識しております」と回答。

「弊社は、事態の把握後速やかに、弊社のお取引先様への申入れ等、適切と考える対応を取っております」としたが、具体的にどのような対応をしたかは、説明がなかった。

バニラの公式アカウントによると、10月31日にも札幌、渋谷、大阪、愛知、岡山、広島、熊本の各地で同様の「うまい棒」を配布するイベントを計画していたが、前日に急遽中止。「グッズ配布の委託をしていた企業様との調整が間に合わず、中止となりました」とツイートしている。

alt バニラの公式アカウント(https://twitter.com/vanilla_qzin/)より

以前、「バニラ」では、キャラクターを印刷したオリジナル包装で、別メーカーの菓子を配布したことがあった。このメーカーは、インターネットからデザインを送れば、オリジナル包装で菓子を製造してくれるサービスを行なっており、人気が高い。

このメーカーに取材したところ、「件数が多いので、どのような会社や個人の方が発注されたか、一件一件、細かいところを確認することは物理的に難しいです」と事情を明かした。

注文のあった「バニラ」のオリジナル包装についても、「画像自体は特に法令や公序良俗に違反するものではないという認識で、特に問題がないと判断されたのでは」という。

しかし、「ご購入された後は、製品がどのような使い方をされているかまでは、正直なところ、知るよしがない。メーカーにとってはなかなか難しいです」と話している。

この記事は、公開日時点の情報や法律に基づいています。

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