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清原和博・元選手「覚せい剤所持」で逮捕――起訴されたら「実刑判決」で刑務所行き?
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清原和博・元選手「覚せい剤所持」で逮捕――起訴されたら「実刑判決」で刑務所行き?

元プロ野球のスター選手で、西武や巨人で活躍した清原和博さんが2月2日夜、覚せい剤を所持していたとして、覚せい剤取締法違反の疑いで警視庁に現行犯逮捕された。

報道によると、清原さんは2月2日午後8時48分ごろ、東京・港区東麻布の自宅マンションで、覚せい剤0.1グラムを所持していた疑いが持たれている。清原さんは警視庁の取調べに「覚せい剤は私のものに間違いない」と容疑を認めたという。清原さんの自宅からは注射器なども見つかったようだ。

清原さんは大阪・岸和田市出身で、高校野球の名門PL学園時代に甲子園で大活躍。強打の野手として、プロ野球の西武と巨人で計10回のリーグ優勝、8回の日本一に貢献した。引退後は野球評論家やタレントとして活動していた。

このあと、もし仮に清原さんの容疑が固まって起訴されたら、刑事裁判で「実刑判決」が言い渡され、刑務所で服役する可能性はあるのだろうか。刑事事件にくわしい落合洋司弁護士に聞いた。

●「初犯であれば執行猶予がつくのが一般的」

「覚せい剤事件で、比較的少量(1グラム未満程度)の覚せい剤を所持していた場合、あわせて自己使用が立件されても、初犯であれば『懲役1年6カ月』程度の刑になり、執行猶予がつくのが一般です」

落合弁護士はこう切り出した。清原さんの場合はどうなるのだろうか。

「現時点では、『0.1グラム程度の覚せい剤を所持していた』と報じられています。もし今後、自己使用まで立件されることがあったとしても、覚せい剤の量がその範囲内にある場合、先ほど述べた程度の量刑になるものと予想されます」

これまでもタレントやスポーツ選手が薬物に手を染めて、大きく注目を集めた事件は数多くあるが、今回のケースをどう見るだろうか。

「著名なスポーツ選手であった人物による事件ですから、社会的影響は大きいと考えられます。ショックを受けたり、失望している人も多いでしょう。いろいろな意味で残念な事件だと思います。

覚せい剤などの薬物事件では、初犯ということで、執行猶予付きの有罪判決を受けても、再び薬物事件を犯して実刑になり、刑務所で服役する人がかなり多いのが現実です。

それだけ薬物への依存を断ち切ることは難しいもので、そこに薬物の恐ろしさがあります。清原さんの場合も、今回の事件では有罪になって執行猶予が付いても、今後が非常に重要だと思います。

清原さんはこれまでの悪い交友関係を断ち、薬物に依存しない環境を整備するなど、強い自覚を持って積極的にのぞまないと、今後、刑務所に入ったり出たりの半生になりかねません」

落合弁護士はこのように述べていた。

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プロフィール

落合 洋司
落合 洋司(おちあい ようじ)弁護士 高輪共同法律事務所
1989年、検事に任官、東京地検公安部等に勤務し2000年退官・弁護士登録。IT企業勤務を経て現在に至る。

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