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居酒屋バイト「給料手渡し、源泉徴収なし」、それでも税金払わなくちゃダメ?
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居酒屋バイト「給料手渡し、源泉徴収なし」、それでも税金払わなくちゃダメ?

都内に両親と住むA子さんは、18歳の専門学校1年生。学費や趣味のおしゃれを楽しむため、アルバイトに勤しんでいる。

A子さんの働きっぷりは凄まじく、学校帰りに週6日、個人経営の居酒屋で働くほか、朝6時から登校までは牛丼チェーンの早朝バイトにも入っている。1日丸々休みになるのは、月に1回程度だという。

そんなA子さんには悩みがある。居酒屋のバイトは、給料が手渡しで源泉徴収もされていないのだ。A子さんは確定申告して、税金を払わなくてはならないのだろうか。内山瑛税理士に聞いた。

●給与明細の写しもなければ、メモでも大丈夫

本来ならば、会社が源泉徴収をしなければなりませんが、その義務を怠っている会社も多いようです。店が源泉徴収していようとしてなかろうと、A子さんは、雇用契約に基づいて仕事をして給料を得たのですから、給与所得として課税されることになります。

A子さんは、牛丼チェーンとの額面給料の合計が、103万円を超えない場合は、確定申告をする必要はありません(ただし、98万円超103万円以下の場合は、住民税の確定申告をする必要があります)。

牛丼チェーンの方は、源泉徴収票を交付してもらっていると思いますが、居酒屋のバイトについては、給与明細の写しか、それもなければ、もらった金額を記載したメモでも構いません。確定申告時期に税務署や税理士会などが主催している無料相談会に持参すれば、申告書の書き方を教えてくれます。

会社が源泉徴収をしていないということは、会社が給料を支払ったことを税務署に報告していないということです。それでは、確定申告をしなくてもバレないかと言えば、そんなことはありません。会社に税務調査が入るなどすれば、源泉徴収していないことが分かります。その場合、会社や税務署から、追加で税金を納めてくれという連絡が来る場合があります。

もっとも、仮にバレないとしても、申告しないのは法律違反ですので、違反なさることのないよう注意してください。

【取材協力税理士】

内山 瑛 (うちやま・あきら)税理士

「お客様の成長のよきパートナーとなる」ことをモットーに、記帳代行・税務申告にとどまらず、お客様を総合的にサポートしています。 「親身に、誠実に、迅速に対応すること」が会計事務所の責務だという信念のもと、お客様の利益のため、精一杯貢献いたします。

事務所名 :内山瑛公認会計士・税理士・行政書士事務所

事務所URL:http://www.uchi-zeirishi.com

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