あえて分野を絞らず様々なトラブルに対応「どんな相談でも、結果を出すことにこだわりたい」
批判の矢面に立っている人を守りたい
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
中学生の時にオウム真理教の事件が起こりました。ワイドショーでは、連日オウム真理教の関係者が糾弾されていました。松本サリン事件では当初、容疑者とされた方が結果、無関係であったり、罪が確定していない段階から、有罪と断定して、どのテレビ局においても、誰も疑問を持たずに、多人数で批判することを疑問に思いました。現在のワイドショーなどにも繋がりますが、皆で批判をするよりも、少数でも、誰かが守る側の立場を担うべきなのでは、と思ったことが弁護士を目指したきっかけです。
ーーどんな学生時代を過ごしていましたか?
大学2年生から司法試験の勉強をしていました。一緒に勉強をしていた人たちと、息抜きで旅行に行ったり、余り褒められたことではありませんが、学内で鬼ごっこをして遊んだりしたのが良い思い出です。高校までは水泳に打ち込んでいました。
ーー独立した経緯を教えてください。
弁護士になった当初は、エクスターンシップでお世話になった事務所に入所して、約9年間所属しました。独立したのは4年前で、場所を横浜にしたのは地元であり、友人も多くいたためです。
ーー「ましろ法律事務所」という事務所名の由来はなんですか?
元々、男の子が生まれたら「ましろ」という名前をつけようと思っていました。ひらがな3文字ということと、音の響きが気に入ったんです。ただ、実際には子どもがいないので、じゃあ事務所の名前にしようと。依頼者さんは、僕の名前よりも事務所の名前の方が印象に残るみたいです。
ーー注力分野とその分野に注力している理由を教えてください。
注力分野は特に定めないようにしています。もう少し年齢を重ねるまでは色々経験し、幅広い分野を扱いたいと思っています。注力分野を作ったほうが楽だとは思うんです。ただ、例えば、友達が相談に来たときに、「その分野はやっていないから」と断りたくない。自分の周りの人をなるべく自分で助けられるようにしたいので、分野を決めずに幅広く対応しています。
ーーどんな相談が多いですか?
離婚、相続、交通事故の相談が多いです。コロナ禍では、離婚の相談件数はそれほど変わらないのですが、親権をめぐる争いなど、深刻な事案が増えた印象があります。他には、コロナで経営が苦しい企業の経営者からも相談が寄せられています。
ーー中央大学法科大学院で講師をされているということですが、どんな授業を担当していますか?
学校から声をかけていただいたことがきっかけで、模擬裁判の実務講師を担当しています。生徒が裁判官役、原告役、被告役のチームにわかれ、私はチームのサポート役です。
「ドラマのような」忘れられないエピソード
ーー仕事をするときに心がけていることを教えてください。
当たり前かもしれないけれど、結果を出すことですね。その上で接客業の側面も大切に、安心して相談していただける対応を心がけています。依頼者さんの期待に応えるためにも、結果には正面から向き合っていきたいなと思っています。
ーー印象に残っているエピソードはありますか?
いわゆる婚外子の方から相談を受けたときのことです。その方は、長年、自分の父親が誰かはわからない状態でした。ある時、突然「あなたのお父さんが亡くなった。相続権があるので、遺産分割協議に参加してほしい」と連絡がきて、どう対応すればよいでしょう、ということで相談にいらっしゃいました。
協議を進めていき、調停に至らず、遺産分割協議書を作成して事件としては終結しました。協議が終わった後、本家のご兄弟の方から「あなたのことを父はかなり心配していて、小さい頃から運動会を見に行ったり、卒業式の日を自分で調べてこっそり見に行ったりしていたんですよ」と言われたんです。相談者の方は、この話を聞いた瞬間、色々な思いがこみ上げてきてワッと泣き出してしまい、まさにドラマのようだなと思いました。
ーー休日はどんなふうに過ごしていますか?神奈川県弁護士会の弁護士コラムに「『絶滅動物図鑑』を見るのが趣味」と書かれていたのを拝見したのですが…。
率直にいうとほとんど仕事をしています。図鑑を見るのは好きですね。コラムを書いた当時に『絶滅動物図鑑』を眺めていたのは、仕事で疲れて、非日常を味わいたかったからです。外出するよりも、読書など机の上でできることで日頃の疲れをリフレッシュしています。
ーー今後の展望をお聞かせください。
事務所を大きくしようなどという大それた展望はありません。弁護士になって、1、2年目は、ぼんやりと、「将来的には規模を広げられたらいいのかな」と思っていました。ただ、経験を重ねれば重ねるほど、弁護士は、責任が重大な職業だと思うようになりました。あまり手を広げるのではなく、今までどおり、一つ一つの案件に丁寧に向き合いたいです。その上で、志が同じ仲間が事務所に入ってくれれば良いかなと考えています。今は、30年、40年と弁護士という職業を全うできている方はすごいなと素直に思っており、目標となっています。
ーー法律トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いいたします。
「これは弁護士に依頼するようなことなのか?」という疑問も含め、なにか悩みを抱えている方は沢山いらっしゃると思います。法律的な問題なのかも含め、気軽に相談していただいた方が、結果としてご自身のためになると思います。雑談しにくるような感覚でも構いません。まずは、お気軽に相談に来てください。