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医師の残業上限「年2000時間」、地方など特例 厚労省が提案
厚生労働省

医師の残業上限「年2000時間」、地方など特例 厚労省が提案

厚生労働省は1月11日、「医師の働き方改革に関する検討会」を開き、2024年4月から適用が始まる医師の残業時間の上限規制について、地域医療を確保するのに必要な場合は「年1900〜2000時間」(休日労働込み、週40時間程度)まで容認する案を示した。議論は今後も継続する。

●一般医師「年960時間」

一般医師の残業時間の上限は「年960時間」(休日労働込み、週20時間程度)とする。地域医療のためにやむを得ない場合は、特例として「年1900〜2000時間」までの残業を認める。特例は2035年度末までの経過措置とし、勤務間インターバル9時間などを義務付ける。

厚労省の推計では、「年1900〜2000時間」よりも多く働いている医師が相当数おり、例えば「年2880時間超え」の勤務医は3600人程度いるという。特例を大幅に超えている層は、2024年4月までに「完全になくす改革をしていく」(厚労省)とした。

検討会の構成員からは、「患者を減らすことも大切。予防医療をもっと充実させるべきだ」「副作用で医療の質が下がる、救急車での搬送を断られる、看護師の働く時間が増えるなどの問題がないようにすべきだ」との趣旨の意見が出された。

●医政局総務課長「非常に遺憾」

また、今回の「年1900〜2000時間」というインパクトある数字については、検討会の数日前に一部メディアが先んじて報じていた。そのため、構成員からは「資料の管理をしっかりしてほしい」などと厚労省に対する不満が噴出した。

北波孝・医政局総務課長は「厳重に資料管理をしてきたことはご理解いただきたい。事前に報道が出たことは非常に遺憾だと思っている」と答えた。

(弁護士ドットコムニュース)

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