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認知症介護の難しさ「善意でしたことに抵抗され、職員の負担になる場合も」
記者会見する河崎茂子会長(中央)ら

認知症介護の難しさ「善意でしたことに抵抗され、職員の負担になる場合も」

認知症グループホームの約2割が加盟する公益社団法人「日本認知症グループホーム協会」は、「高齢者虐待防止法」の施行10年となる41日、東京・霞が関の厚生労働省記者クラブで「認知症高齢者虐待防止宣言」を発表した。

「宣言」は高齢者の人権尊重や虐待をなくそうという意気込みを示したもので、協会の河崎茂子会長は「(高齢者虐待防止法の)原点に戻り、笑顔のあるグループホーム作りに努めたい」と語った。

協会の村川浩一常務理事は、認知症介護の難しさの1つとして、入所者との「コミュニケーション」の難しさを挙げた。

「コミュニケーションがなかなか取りにくく、スタッフが善意でした介護行為に対して、ご本人が抵抗を示されることもある」

こうした中で、スタッフがストレスを溜めてしまうことがあるようだ。加えて、離職率が高く、人手不足になりやすいため、管理者が適切にスタッフを指導できないことも多い。結果として、スタッフは思うように技能を伸ばせず、相談する相手もいない状況に追い込まれやすい。

スタッフの育成と待遇改善が急務と言えるが、昨年、介護報酬が減額されたばかりで、待遇改善の道のりは容易ではない。村川常務理事は「スタッフの待遇改善は訴えていくが、お金のことばかり先に言っても、なかなか理解していただけないと思う。今回の宣言をきっちり実行して、信頼を得ることが大切だと思っている」と話していた。

(弁護士ドットコムニュース)

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