修学旅行の引率中にデリバリーヘルス(デリヘル)を利用した小学校教諭が、懲戒免職になったというニュースが話題になっている。
11月10日付で懲戒免職の処分を受けたのは、徳島県にある町立小学校の男性教諭(28歳)。10月27日から1泊2日で関西方面へ修学旅行をした際、初日の宿泊先だった大阪市のホテルに呼んだデリヘルの女性従業員とトラブルになった。同じフロアには、同僚や児童も宿泊していたという。
ネットでは、「なんで修学旅行の時ぐらい我慢できなかったんだよ」「修学旅行中に宿泊しとるホテルに風俗呼ぶか普通」などの批判とともに、「懲戒免職の決め手はなんだったのか」という疑問もあがっている。
どうして懲戒処分としたのか、徳島県教委に理由を聞いた。
●同意のない「本番行為」があった
県教委によると、具体的なトラブルとは「本番行為」だったようだ。男性が県教委に説明したところによると、デリヘル嬢がホテルの部屋に到着したのは午前1時ごろ。その後、男性は女性が「ムリ」と言っているにもかかわらず、同意のないまま性行為に及んだという。
女性は部屋を出てから店に連絡し、警察に相談。男性は大阪水上署に呼ばれ、任意聴取を受けた。女性とはその後、示談が成立したそうだ。
学校側が問題に気づいたのは、午前6時ごろ。男性の姿が見えないことから、校長が携帯電話で連絡して、状況を把握した。男性は旅行に戻れず、学校は児童に対して、男性が「体調不良」になったと説明して、旅行を続けた。
●4つの問題点
県教委は、今回の男性の行動が、4つの処罰規定に抵触すると判断した。
1)勤務時間中の職場離脱
深夜とはいえ、修学旅行の引率中は勤務時間になるという。男性は誰にも連絡せず、事情聴取で職場を離れた。
2)欠勤状態
男性は事情聴取などで2日目の旅行に戻れず、以降欠勤していた。
3)修学旅行の引率中に不適切な言動
デリヘルの利用などが該当する。ちなみに、修学旅行などではなく、通常時に風俗店を利用すること自体は、「はっきりとは言えないが、懲戒事由に当たらない可能性が高い」(担当者)そうだ。
4)同意のない性行為
一番重く見られたのがこれだという。男性は女性が「ムリ」と言っているのを認識していたのに性行為に及んでいた。
県教委はこれらを総合的に判断して、懲戒免職という決断をくだした。なお、男性は「後悔の気持ちでいっぱい」と話しており、処分に対する異議は申し立てていないという。