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サッカーW杯、クロアチア戦で負けたら「日本代表」に対するバッシング再び? 唐澤弁護士が警鐘
スポーツ各紙は日本代表への期待が溢れている(2022年12月5日/弁護士ドットコム撮影)

サッカーW杯、クロアチア戦で負けたら「日本代表」に対するバッシング再び? 唐澤弁護士が警鐘

サッカーのカタールワールドカップで、日本代表は見事、グループリーグ首位で決勝トーナメント進出を決めたが、その評価は試合ごとに揺れている。

グループリーグの初戦ドイツ戦で「金星」を挙げて、彼らの評価はうなぎのぼりとなったが、2戦目のコスタリカ戦で敗北すると、一部の選手のプレーや監督の采配に批判が殺到する事態となった。

3戦目、優勝候補の「無敵艦隊」スペインに逆転勝利をおさめると、ネット上では手のひらを返したように評価が高まっている。日本時間の朝4時から応援していた人の中には感動で涙を流した人もいるに違いない。

一方で、日本時間の12月6日午前0時に控えている決勝トーナメントのクロアチア戦の結果次第では、またコスタリカ戦のあとのような「攻撃」が展開される可能性は残っている。ネット中傷問題に詳しい唐澤貴洋弁護士が警鐘を鳴らす。

●「選手や監督の人格を尊重する意識を持とう」

「こうしたスポーツ観戦では、応援しているチームが負けたとき、選手や監督、コーチに対する苛烈な誹謗中傷がおこなわれます。

試合におけるプレーや戦略・戦術について、冷静な意見・論評であれば問題はありませんが、『誰々が悪い』という戦犯探しが、コスタリカ戦でもありました。

ある選手について『バックパス製造機』『個人的な感情を持ち込むな』『日本の未来を中絶するな』など、プレーについての意見・論評を超え、人格を無視した誹謗中傷ともいえる投稿がされています。

もちろん、そうした投稿が、法的に違法かどうかについては、慎重な判断が必要ですが、前提事実を明確にした精緻な意見・論評ではない単純なレッテル貼りは、表現の内容次第では違法性が伴ってきます。

スポーツ観戦は、ときに感情的になりやすいものですが、観戦する側は、選手や監督、コーチの人格を尊重するという意識は、インターネット時代において、必要なマナーになっていると思います」

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