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木村花さん中傷訴訟で初弁論 母の響子さん「自分の犯した罪からは絶対に逃げきれない」
木村花さんの母響子さん(2021年3月22日、東京・霞が関の司法記者クラブ、弁護士ドットコム撮影)

木村花さん中傷訴訟で初弁論 母の響子さん「自分の犯した罪からは絶対に逃げきれない」

フジテレビの恋愛リアリティー番組『テラスハウス』に出演したプロレスラーの木村花さんが亡くなった後、ツイッターで中傷する投稿をしたとして、母の響子さんが長野県の男性に対し約294万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が3月22日、東京地裁(田中寛明裁判長)であった。

男性は出廷せず、答弁書の提出もなかった。次回の口頭弁論は4月21日に行われる。

弁論後に会見を開いた響子さんは「裁判ですら来ない、連絡すらないということで、私の理解を超えた。自分の犯した罪からは絶対に逃げきれない。花に対してしたこと、本当に向き合って考えて欲しいです」と話した。

●亡くなったあとにも中傷被害

訴状などによると、木村さんが2020年5月に亡くなった後、男性はツイッターに「あんたの死でみんな幸せになったよ、ありがとう」「テラハ楽しみにしていたのに、お前の自殺のせいで中止。最後まで迷惑かけて何様?地獄に落ちなよ」と投稿した。現在アカウントは削除されている。

木村花さんは亡くなっており権利侵害の主体となることができないため、遺族の「敬愛追慕(けいあいついぼ)の情」が侵害されていることを理由に損害賠償請求をしている。

花さんが亡くなった後から、響子さんは花さんの友人らと共に証拠を集めてきたが、「本当に心を無にして作業していたつもりだったけど、許せなかった」と振り返った。

響子さん側は、木村花さんと響子さんに対する誹謗中傷について、他にも6件の開示請求手続きを進めている。

●事件の時系列

2020年7月15日 ツイッターに対する発信者情報(IPアドレス、タイムスタンプ)の開示を命じる仮処分決定
7月31日 ツイッターから発信者情報の開示
8月17日 NTTコミュニケーションズに対しプロバイダ契約者情報の開示請求(裁判外)
9月17日 「権利が侵害されたことが明らか」ではないとして、開示拒否の連絡
10月1日 NTTコミュニケーションズに対し提訴
11月6日 NTTコミュニケージョンズの代理人から、契約者に意見照会をおこなったところ「開示に同意する」との回答があったと連絡、翌日契約者の情報(氏名、住所、電話番号、メールアドレス)が開示
11月9日 開示情報を元に、手紙を送付
12月9日 返事がないため、再度手紙を送付
12月15日 住民票請求したが、開示された住所には住民票がないと判明
2021年1月22日 提訴
3月22日 第1回口頭弁論

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