全国各地でクマによる人的被害が相次ぐ中、首都圏でも野生動物の出没が確認されている。
東京都の西側では、ツキノワグマが目撃され、地域の緊張感が高まっているが、東側の千葉県に隣接する江戸川区ではイノシシが現れ、自治体が対応に追われている。
●「どうやってたどり着いたのか」SNSでも話題
11月5日午前10時半ごろ、江戸川区中葛西で防災無線が流れた。
「こちらは江戸川区役所です。葛西南部地域でイノシシが目撃されています。イノシシを見かけたら、決して近寄らず、警察へ連絡してください」
区によると、11月4日午前6時以降、葛西地域でイノシシの目撃情報が警察に複数寄せられているという。現時点で、けが人は確認されていない。
SNSには、江戸川区の路上を走り抜けるイノシシの映像や写真が投稿され、「どうやってあまり目撃されないままそこまで辿り着いたんだ」「イノシシ出没のせいで姪っ子が集団下校で帰ってきてる」など、驚きや不安の声が書き込まれている。
●区立学校では登下校の見守りも
こうした状況を受けて、区は防災行政無線で住民に呼びかけるとともに、すべての区立学校や区内の保育施設にイノシシに関する情報を提供した。
小中学校では教職員が登下校時の児童を見守り、区の車によるパトロールも実施されるなど、警戒態勢が続いている。