10万円の給付金、自治体ミスで「二重振込」あいつぐ 使っても大丈夫?

全国の自治体で、特別定額給付金10万円の給付手続きが進められています。しかし、行政のミスで二重に振り込まれるトラブルも発生しています。
大阪府寝屋川市は5月28日、993世帯の2196人に対し、二重に給付金を振り込んでいたことを明らかにしました。誤って振り込んだ額は2億1960万円に上り、市は返還を求めていくそうです。
また、報道によると、同様のミスは、福島県天栄村(375世帯1162人、計1億1620万円)や茨城県取手市(2世帯5人、計50万円)でも起きています。
受け取る側からすれば、「ラッキー」と思うかもしれませんが、使ってしまっても大丈夫なのでしょうか。
●二重給付と知りながら引き出せば犯罪になることも
1人当たり10万円を超える給付は、「法律上の原因」のない利益、すなわち受け取る理由のないものです。なので、原則として返還する義務があります。
もしも、誤って二重に給付された金銭だと知りながら、金融機関の口座から引き出してしまうと、詐欺罪や窃盗罪にあたる可能性も。
引き出した後に気づいた場合でも、返金等しなければ占有離脱物横領罪にあたる可能性もあります。
行政のミスで多少の手間をとられることに不満を覚える人もいるでしょうが、いらぬ問題に巻き込まれないためにも、返還には応じるべきでしょう。
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