弁護士ドットコム ニュース
  1. 弁護士ドットコム
  2. 国際・外国人問題
  3. 「自由で公正な選挙を」「選挙権を奪うな」ミャンマー少数民族が東京で「デモ行進」
「自由で公正な選挙を」「選挙権を奪うな」ミャンマー少数民族が東京で「デモ行進」
東京でデモ行進をおこなったミャンマーの少数民族「ロヒンギャ族」

「自由で公正な選挙を」「選挙権を奪うな」ミャンマー少数民族が東京で「デモ行進」

「私たちは自由で公正な選挙を要求します」「私たちはミャンマー国民です。選挙権を奪うな」――。11月8日に予定されているミャンマーの総選挙をめぐって、日本に住む同国の少数民族「ロヒンギャ族」の人々が10月20日、ミャンマーの大使館がある東京都品川区の路上でデモ行進をおこなった。

この日のデモには、未成年の子どもを含めて約30人が参加した。JR五反田駅近くの公園をスタートした一行は、ミャンマー連邦大使館前で、一際大きなシュプレヒコールの声をあげた。ミャンマー語で「(民主化の象徴で、最大野党の党首である)アウン・サン・スー・チーを守れ」と訴えた。

●「日本もミャンマー政府に働きかけてほしい」

イスラム系少数民族のロヒンギャ族は、ミャンマー(ビルマ)とバングラデシュとの国境近くで暮らしている。だが、ミャンマー政府から長年にわたって「バングラデシュからの不法移民」などとして迫害を受けて、1982年には国籍を奪われた。その一部は「難民」などとして海外に移り住んでおり、日本でも群馬県館林市を中心に230人が、難民認定や在留特別許可などを受けて、生活している。

デモを主催した「在日ビルマロヒンギャ協会」のアウン・ティン会長によると、ロヒンギャ族は現在、選挙権もない状況だという。11月8日に予定されている選挙では、同国民主化の象徴であるスー・チー氏の率いる野党「国民民主連盟(NLD)」の躍進が期待されており、「選挙権を取り戻すことができる可能性がある」という。

アウン・ティン会長は「これまでで一番大事な選挙です。われわれは投票できないけれど、NLDが勝てば、ロヒンギャ族が国民として認められるかもしれない。そのためには、自由で公正な選挙ができるように、日本など世界からミャンマー政府に働きかけてほしい」と話していた。

(弁護士ドットコムニュース)

オススメ記事

編集部からのお知らせ

現在、編集部では正社員スタッフ・協力ライター・動画編集スタッフと情報提供を募集しています。詳しくは下記リンクをご確認ください。

正社員スタッフ・協力ライター募集詳細 情報提供はこちら

この記事をシェアする