2019年02月14日 09時58分

風俗で働いた女性巡査が減給処分→依願退職…公務員「夜の副業」がダメな理由

風俗で働いた女性巡査が減給処分→依願退職…公務員「夜の副業」がダメな理由
画像はイメージです(mits/PIXTA)

風俗店でアルバイト勤務して、報酬を得ていたとして、山口県警下関署の女性巡査が減給1カ月の懲戒処分を受けた。女性は、処分があった2018年12月18日付で、依願退職している。

報道によると、女性巡査は2018年9月〜11月、福岡県内の派遣型風俗店でアルバイトとして働いて、約8万円の報酬を得ていた。11月に入って情報提供があり、県警が内部調査をおこなっていた。

女性巡査は「生活の足しにしたかった」と認めたということだが、警察官などの公務員は副業をしてはいけないのだろうか。風俗店でなければ、問題はなかったのだろうか。企業法務にくわしい高島秀行弁護士に聞いた。

●公務員の副業禁止、3つのポイント

「国家公務員は『国家公務員法』(103条、104条)で、地方公務員は『地方公務員法』(38条)で、副業が禁止されています。

公務員の副業禁止の主な理由は、次の3つです。

(1)副業をすることで、肉体的や精神的に本業に集中できなくなることを防ぐこと(職務専念義務)

(2)公務員が知っている秘密を副業で漏らされないようにすること(秘密保持義務)

(3)公務員は、憲法で国民全体の奉仕者とされており、職務の中立性、公正性が求められるとともに、国民から信頼されることを要求されていることから、副業を禁止して、職務の中立性、公正性、信頼性を確保すること(職務の中立性、公正性、信頼性確保)」

●風俗バイト、公務員の中立性、公正性に反する

結局、全面的に禁止されているのか。

「例外的に、国家公務員でも、地方公務員でも、許可をもらえれば、副業ができます。

ただし、今回のケースは、警察官が風俗店で勤務していたというものです。風俗営業は、警察の取り締まりの対象ですから、公務員の中立性、公正性に反します。また、風俗営業に対する世間の認識からすると、公務員の信頼性にも反することになるので、申請しても、許可をもらえなかったと思います」

ちなみに、一般企業の場合だと副業についての考え方が違うのか。

「一般企業の場合、副業は、法律で禁止されているわけではありません。しかし、多くの企業では、就業規則で副業が禁止されています。許可をもらえれば、副業が可能なのは公務員と同じです。

最近は副業の規制は、以前とくらべて緩やかになっています。しかし、やはり、風俗営業に対する世間の認識からすると、一般企業でも、会社の信頼性という観点から、副業として認められないでしょう」

(弁護士ドットコムニュース)

高島 秀行弁護士
2009年弁護士登録。第二東京弁護士会所属。企業法務を中心に、会社・個人の法律問題を幅広く取り扱う。
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