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2020年07月10日 10時19分

処罰の「公平性」に疑問も…河井夫妻から「現金受け取った」議員の刑事処分見送りに

処罰の「公平性」に疑問も…河井夫妻から「現金受け取った」議員の刑事処分見送りに
河井夫妻それぞれのHPより編集部で合成

前法相の河井克行衆院議員とその妻・河井案里参院議員が7月8日、公職選挙法違反(買収)の罪で起訴された。現職の国会議員夫妻の起訴は初めてだ。

報道によると、夫妻は2019年7月の参院選広島選挙区で、地元の議員ら100人に合計2900万円あまりを配った疑いがもたれている。

一方で、夫妻から現金を受け取った県議や市議、首長について、東京地検特捜部と広島地検は刑事処分を見送ったという。元検事の落合洋司弁護士に聞いた。

●「処罰の公平性という点で疑問が残る」

「公職選挙法(公選法)では、当選させ、または当選させないために買収したり、買収される行為を処罰しています。法定刑は3年以下の懲役・禁錮または50万円以下の罰金です。

今回問題となっている事件では、買収する側だけでなく、買収される側も処罰対象となります。

しかし、検察が買収された側の立件・起訴を見送ったと報じられています。その理由として、河井克行氏ら側が強引で、買収される側が断りづらかったことや、あとに返金した例もあったことなどが挙げられています。

どのような事件を立件・起訴するかは、検察の裁量によるところが大きいのですが、これまで、民主主義の根幹に関わる選挙犯罪に対して、検察は10万円程度の買収・被買収事案であっても、厳しく処罰を求めてきた経緯があります。

そのため、今回の方針に強い違和感を感じる国民は多いでしょう。

買収する側、買収される側の法定刑は同じです。公選法が、買収される側についても厳しく処罰する規定を設けていることからも、河井克行氏ら側が公判請求されていながら、買収される側が一律に立件・起訴が見送られることには、処罰の公平性という点でも疑問が残ります。

今後の河井克行氏らの公判において、買収された側への取り扱いが大きく問題とされる可能性はあると思います」

取材協力弁護士

落合 洋司(おちあい・ようじ)弁護士
1989年、検事に任官、東京地検公安部等に勤務し2000年退官・弁護士登録。IT企業勤務を経て現在に至る。

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