
丁寧なコミュニケーションが信条〜対話を重ねて依頼者の思いや希望を引き出し、最善の解決へ導く
依頼者から感謝されるときが、弁護士になってよかったと思える瞬間
――弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
小さい頃から親戚に「あなたは口が立つから弁護士になったら」とずっと言われていたんです。ただ、弁護士は一部の天才的な人がなるものだと思っていたので自分には縁遠い世界に感じていました。そんな中、高校の同級生が「弁護士になりたい」と言っているのを見て、「弁護士って自分でも目指していいんだ」と思い、それ以来興味を持つようになりました。
あとはドラマが好きだったので、『弁護士のくず』や『HERO』を観て、「法律家ってかっこいい な」とずっと憧れてはいましたね。
――学生時代はどのように過ごされていましたか。
弁護士を目指して法学部に入学したのですが、入部した部活の練習が厳しく、正直、勉強との両立はなかなか難しかったです。体育会の軟式野球部に所属していて、3年生の途中までは部活に没頭する日々を送りました。司法試験の勉強を始めたのは3年生の秋頃からです。それ以降は勉強以外の記憶がないくらい、ひたすら机に向かっていました。
――現在、どのような案件を手がけていますか。
依頼が多いのは交通事故、相続、離婚の3分野です。もともと保険会社の顧問を務めていたので、交通事故の依頼は特に多いですね。被害者側だけではなく加害者側からの依頼も承っています。また、最近は離婚の相談も増えています。“コロナ離婚”という言葉が一時期流行りましたが、弁護士の肌感覚としてもそれは感じます。
――案件を手がける上で心がけていることを教えてください。
依頼者が何を求めているのかを見極め、希望をできるだけ実現することを重視しています。依頼者との対話を重ねて、最善の解決方法を見出すことこそが、弁護士の仕事なのだと思います。
交通事故被害であれば、事故態様に見合った適切な賠償金を請求することが重要になるケースが多いですが、相続や離婚の場合、必ずしもお金の問題が重要とは限りません。「お金よりも、遺産分割協議を早く成立させることを優先したい」「金銭面は妥協してもいいので、面会交流の条件をこちらの希望に沿う形にしてほしい」など、事案によって依頼者が求めていることは様々です。一番優先すべき要素は何かを引き出すために、特に最初のヒアリングには時間をかけます。
――仕事のやりがいを感じるのはどのようなときですか。
やはり、依頼者から感謝していただいたときですね。事件が解決して、「これで一区切りがつきました」「先生のおかげです」といった言葉をかけていただいたときには、弁護士の仕事をしていてよかったと実感します。
自分としても納得いく結果を出せて、依頼者にも満足していただけたときは本当に嬉しいです。
相談者の話を引き出すことも弁護士の仕事。1人で悩まず、気軽にお問合せを
――プライベートについても伺います。休日はどのように過ごしていますか。
弁護士会の野球部で主将を務めていて、休みの日は練習や試合に参加しています。各県の弁護士会を代表するチームで全国大会が開催されるのですが、2022年は準優勝でした。優勝は2年連続で大阪弁護士会。2021年も決勝で大阪に敗れたので、準優勝でも嬉しいような悔しいような気分です。
もともと身体を動かすことが好きですし、仕事との切り替えもできて、いいリフレッシュの時間になっています。
――今後の展望をお聞かせください。
1件1件の依頼に真摯に応えていくことが一番の展望です。非常にありがたいことに、多くの方からご依頼いただいています。事件解決のスキルを一層高めて、1人でも多くの方の力になりたいですね。分野を絞らず、ご依頼いただいた事案に幅広く対応していくつもりです。
――法律トラブルを抱えて悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
トラブルに遭遇した場合は、とにかく早く弁護士に相談してください。できれば複数の弁護士に相談することをお勧めします。法律の答えは1つではありません。1人だけではなく、2人、3人…と何人かの弁護士に相談することで、様々な解決の方法を提示してもらえます。その中で、どの弁護士の方針に一番納得できるかが、依頼する弁護士を決める1つのポイントになると思います。
また、フィーリングが合うことも非常に重要です。プライベートな話をする場合もあるので、話しやすく、信頼できると思えるかどうかもぜひチェックしてみてください。
弁護士への相談をするにあたって、「うまく話せないのではないか」とプレッシャーを感じてしまう方もいると思いますが、全く気にしなくて大丈夫です。相談に来た方の話を引き出して整理することも私たちの仕事の1つです。辛い気持ちを1人で抱え込まず、ぜひ気軽にお問合せいただければと思います。